2012サントリー ザ・カクテルアワード&カクテルフェスタ レポート

October 22, 2012

バーテンダーの創造性と技術を競う「サントリー ザ・カクテルアワード カクテルコンペティション2012 」最終結果と初開催「カクテルフェスタ」をレポート。

第19回目を迎えたこの大会は、カクテルを貴重な洋酒文化のひとつとして将来にわたって育むことを目的として、1994年から毎年実施されている。
10月19日(金)に行われた最終選考会では、2度の審査を経て選ばれたショートカクテル部門の8作品、ロングカクテル部門の8作品を、会場内で出場選手が創作し公開審査で行われた。各部門からそれぞれ最優秀賞、優秀賞を1作品ずつ選出し、さらに最優秀賞となった2作品から「カクテルアワード2012」として1作品が決定される。
本年度の結果は、応募総数約800作品の中からショートカクテル部門では優秀賞に熊谷晃治さん(東京都 バー・エル アクアリオ)の「雪あかり」、最優秀賞に武道真理子さん(熊本県BAR BLUE)の「藤紫」が選ばれ、ロングカクテル部門では優秀賞に鈴木章浩さん(千葉県 テディ・ルーズヴェルト・ラウンジ)の「Pink Sands Beach」、最優秀賞に槇永優さん(大阪府 Bar Leigh Islay)の「Haleine (アレンヌ)  ~風のそよぎ~」が選ばれた。そして最後に発表となった「カクテルアワード2012」にはロングカクテル部門最優秀賞の槇永優さんが輝いた。(写真左から熊谷さん、武道さん、槇永さん、鈴木さん)


激戦を勝ち抜いた槇永さんは「まだ信じられません。まずお客様にご報告したいです」と感無量の表情で喜びを語った。プレゼンターのベッキーさんは日本一となったカクテルを口にして「本当においしいです。爽やかな風が吹き抜けるよう。バーテンダーの芸術的な動作を覚えて、自分も家でつくってみたい」とコメント。

カクテルのレシピは以下の通り。

Haleine (アレンヌ) ~風のそよぎ~

ミドリ(メロンリキュール)                                30ml
ミスティア(マスカットリキュール)                10ml
ブラー グラン ソラージュ(カルヴァドス)     10ml
フレッシュレモンジュース                             10ml
オランジーナ                                                   適量

(1)オランジーナ以外をシェークして、クラッシュド・アイスを入れたグラスに注ぐ。
(2)オランジーナで満たし、軽くステアする。
(3)ライムの皮、オレンジの皮、グレープフルーツの皮を飾り、ストローを添える。

また初めての開催となったカクテルフェスタは19日・20日の2日間に渡って行われた。
サントリーの様々なブランドのリキュールやブランデー、スピリッツ、ウイスキーのブースが色鮮やかに並ぶ。それぞれのブースでは、単なる試飲だけではなく新しい飲み方の提案もされており、カクテルの魅力を気軽に楽しむことができた。また、歴代アワード受賞者によるカクテルの実演とサーブが行われ、来場者は一堂に会した一流バーテンダーの所作に目を奪われていた。


バーテンダーに好みを伝えてつくってもらったカクテルを傾けるのは最高の時間だが、家庭でも身近な材料を使って手軽につくれるレシピが増えている。夕食やホームパーティーをグンと華やかにしてくれるカクテルを、ウイスキーファンの皆さんもぜひお試しいただきたい。棚の奥に眠っているあのボトルが、驚くような変化を見せてくれるかもしれない。たとえばアイラモルトでつくる「ロブロイ」の骨太さは一度は試す価値があるし、掟破りだがバーボンベースの「アイリッシュコーヒー」も甘味とコクが増してこれからの時期に最適だ。オリジナルのウイスキーカクテルを開発するのは非常に奥の深い愉しみになるだろう。そして傑作が出来上がったら、こっそりとウイスキーマガジン・ジャパンへ知らせて欲しい…。

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