「ジャックダニエル リンチバーグ バレルハウス」オープン

昨年初めて登場したジャックダニエルの期間限定オフィシャルバーが今年もオープン。

アメリカ最古の蒸溜所「ジャックダニエル」。ウイスキーファンでなくとも知っている有名ウイスキーブランドであるが、その世界観をより深く知ることができるオフィシャルバーが1月24日（金）銀座にオープンした。

今年のコンセプトは「クラフト」。人口600人ほどのリンチバーグの町でおよそ400人が蒸溜所で働いており、樽造りまで一貫して手作業で行うこだわりを体感するというのがこのバーの大きな特徴だ。

すでにエントランスからそれが感じられる。
ジャックダニエル最大の特色である「チャコール・メローイング」の工程を表現したディスプレイを見ることができるのだ。テネシー州産のサトウカエデを模した木炭を詰めて作ったフィルタリングタンク（実際は深さ3m）に、蒸溜直後のホワイトドッグが銅のパイプから落ちていく様が見られる。

皆さんもご存じの通り、炭には不純物や好ましくない匂いを吸着する効果があるため、連続式蒸溜器でクリアに仕上がったスピリッツがこの工程でさらに磨き上げられる。ジャックダニエルの雑味のない軽やかなフレーバーはここでつくられるのである。
話には聞いてもなかなか目にすることのない「チャコール・メローイング」、実際に見てみると「なるほどこのようになっていたのか」と納得できるだろう。

内装の至る所にも実際に熟成に使われた樽がディスプレイされており、壁面には歴史や製法のこだわりが展示されている。
興味深いのは新樽、トーストした樽、チャーリングした樽をタテに切断し樽の内側が見られる展示物だ。トーストは非常に軽く、うっすらと色がついている程度で、こんなに軽く焼きが入れられるのかと驚く。チャーリングは見学できてもトーストの工程は関係者でも見せてもらえないほど極秘のテクニックが使われているそうだ。

またタブレット端末がテーブルに置かれており、「ジャック トリビア クイズ」に挑戦できる。10問のクイズのうち7問に正解するとステッカーがもらえるそうだが、なかなかの難問も…。バーや飲み会の席で披露したくなるようなトリビアが満載なので、挑戦して楽しく覚えてみよう。

さて、気になるドリンクメニューをご紹介。まず昨年も好評だったという「ジャックファミリー テイスティングセット」。
ジャックダニエル、ジェントルマンジャック、ジャックダニエル　シングルバレルの3種類が樽の側板を加工したトレイに乗せられており、全ての銘柄を当てると「テイスティングメンバー認定証」がプレゼントされるとのこと。これはチャレンジしたくなる。
他にもジャックハニーを使用したカクテルやホットカクテルも充実。ステンレスマグで提供されるハイボールも飲みごたえがある。

そして日本ではこの「ジャックダニエル リンチバーグ バレルハウス」でしか飲めないという限定ウイスキーが一番の目玉となるだろう。それがこの「ジャックダニエル　シナトラセレクト」だ。
ジャックダニエルを愛飲したフランク・シナトラに敬意を表し特別に製作した「シナトラ・バレル」で熟成した原酒をブレンドしたものだ。

「シナトラ・バレル」とは、チャーした樽の内側をゼブラ模様のように削り、樽材の様々なレイヤーを露出するという特殊な加工を施している。強く焦げた表面だけでなく、軽くトーストした層、焼きの届いていない新樽の状態の層などにスピリッツが触れ、ひとつの樽からいろいろなウッドのフレーバーが引き出されるという面白い加工なのだ。

実際に試飲してみると、ジャック特有のスムースさの中に確かにオークのグリップが感じられ、深みを与えている。このボトルは現在免税店限定商品で日本国内での販売は未定、そして今回が初上陸とのこと。しかも1日30杯限定（1杯1,600円）なので、この限定ウイスキーをぜひとも試したいという方は、早い時間に来店されることをお勧めする。

さらにジャックダニエルを使用したウイスキーに合うフードメニューも。
シェアできるミニハンバーガー「リンチバーグ スライダー」やハイボールが進みそうな「唐揚げ　ジャックチキン」などのほかに、ジャックハニーをエスプーマ仕立てでホイップしたクリームを添えたデザート、このバーでのみ限定販売されているオリジナルトリュフもあり、ウイスキーを飲むだけではない様々な楽しみ方でジャックダニエルを満喫できる。

昨年も同時期にオープンして好評を博したこの「ジャックダニエル リンチバーグ バレルハウス」、今年は大阪にもオープンすることが決定。テネシーを訪れなくても蒸溜所の雰囲気を楽しめるこの期間限定バーへ足を運んで、ジャックダニエルの世界に浸っていただければと思う。

カテゴリ: Archive, features, TOP, バー, 最新記事