141号 テイスティングコメント【後半/全2回】

May 16, 2017


from Issue 141

テイスティング:ローラ・フォスター、マーク・ニュートン


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってRecommendedもしくは Editors Choice が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

ウシュクベ スコッチウイスキー ウシュクベ アンアルドリ カスクストレングス    57.1%

  • 蒸溜所名:
  • 地域: アメリカ
  • 価格帯: 121-180
  • 入手可能場所: アメリカ

ローラ・フォスターSCORE8.8

香り
ナッツ香。特にペカンナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、シリアルの「クランチー・ナット・コーンフレーク」と「オールブラン」。アカフサスグリ、ラズベリー、鉛筆の削り屑などの匂いも参加してくる。
アルコール度数が高めでパンチがあり、唾液を誘うような素晴らしい舌触りとともに美味しいフレーバーを運んでくる。ヘーゼルナッツのプラリーヌ、ベルギーのシーシェルチョコレート、青々としたホップ。奇妙な組み合わせだが、驚くほどに魅力的。
フィニッシュ
例のプラリーヌ風味がどこまでも続く。まさにギリアンのチョコレート。
コメント
大胆で美しいウイスキー。

マーク・ニュートンSCORE9.1

香り
とても魅惑的。最初は麦わらと大麦の匂いがあり、シャルドネのような香りがあとに続く。さらにメロンとパイナップル、乾燥ホップ、籾殻のような匂い。ミルクチョコレート。タンジェリンオレンジ。カビのような心地よい匂いで、見事な香りが完成する。
遠慮のないバニラの甘味が、フルーツの酸味やピリリとしたスパイスとのバランスをとる。ブラックベリー、ラズベリージャム、モルトミルクビスケット、スイートチリソース、ブラッドオレンジ、グレープフルーツジュース、そして苦味のあるチョコレート。
フィニッシュ
コショウの感触。さらに酸味のあるフルーツやスイートチリソースの辛味もある。それらが消えて、ダイジェスティブビスケットの風味が残る。
コメント
恐れを知らない大胆なブレンディングで、しかもジューシーな味わいに仕上がっている。いくらでも飲めそうなウイスキー。



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