148号 テイスティングコメント 【後半/全2回】

February 22, 2018

from Issue 148

テイスティング:マーク・ニュートン、ロブ・アランソン


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってRecommendedもしくは Editors Choice が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

クライゲラキ 33年  33年  46.0%

  • 蒸溜所名: クライゲラキ蒸溜所
  • 地域: スペイサイド
  • 価格帯: -181
  • 入手可能場所: 全世界

マーク・ニュートンSCORE9.0

香り
これでもかというくらい濃厚なハチミツの香り。ハチミツ酒、ミント、シロップ漬けのステムジンジャーの感触。心地よいトフィーファッジの甘い香り。乾燥アンズとサルタナ。
香りをなぞるような味わい。リンゴ、シードル、ハチミツ酒の重層的な深みが本当に楽しい。ゴールデンシロップ、ミルク入りのコーヒー、たっぷりのバニラ風味。ベルベットのような、ややまとわりつくような舌触り。
フィニッシュ
余韻は長く、あたたかい。ふんだんなハチミツ酒、爽やかなショウガのあたたかみ。そしてほんのわずかなミントとナツメグの感触。
コメント
見事なまでにバランスのとれたウイスキー。爽やかなフレーバーと豊かな表現で、第一級の味わいだ。

ロブ・アランソンSCORE9.2

香り
甘みを感じさせるリッチな香りが前面に。ハニーコムとミルクチョコレート、ラズベリーとメレンゲ。秋の落ち葉が少し。良い意味で甘く腐敗したような芳香。よく磨いた温かい木材の夏の匂い。真夏の教会の座席。
カクテル「ブラッド&サンド」のような素晴らしい甘味。柑橘の刺激の後でマラスキーノチェリーの味がして、少し苦味も感じさせる。オーク香はしっかりと存在しており、バニラと少し焼いたココナッツの味もする。
フィニッシュ
ジューシー、ジューシー、もうひとつおまけにジューシー。フレーバーがいつまでも続き、見事なまでに長い余韻を伴ったフィニッシュ。
コメント
夢のようなウイスキーという他にない。



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