155号 テイスティングコメント 【後半/全2回】

December 12, 2018

from Issue 155

テイスティング:ロブ・アランソン、リンジー・グレイ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

カスク オークニー 18年  18年  46.0%

  • 蒸溜所名:
  • 地域: アイランズ
  • 価格帯: £26-70
  • 入手可能場所: 全世界

ロブ・アランソンSCORE9.0

香り
海を連想させる匂いがたっぷり。釣り道具、生魚が入った木箱、唐辛子ハチミツとバターを塗ったエビのグリル、それにレモンをひと搾り。アジアの麺料理を思わせるような匂いさえある。挽いたピーナッツ、魚醤、ココナッツミルク。
香りを踏襲した味わいだが、ここでスモーク風味が立ち上がってくる。海辺の焚き火で魚を焼いたような印象。塩入りクラッカーにライムゼリーを塗ったような味。
フィニッシュ
少し灰っぽい感触があるものの、過剰ではない。
コメント
夕方、海辺を散歩するときに携帯したいウイスキー。そこに暗雲が垂れ込めた嵐の気配があればなお嬉しい。

リンジー・グレイSCORE9.2

香り
酢漬けのフィッシュ&チップスを携えて港に座っている。クッキーの生地、アイスクリーム、パイナップル、ライムの刺激、炙った胡麻油、ペカンナッツのプラリーヌ。
炭火焼きのバーベキューでひときわ爽やかなパイナップルの味。ライムジュース、スイカ、キウイフルーツなどの弾けるような甘さもある。昨夜の焚き火の燃えさし、皮革、海のフレーク塩などの風味が、柑橘の要素を凌駕して終わる。
フィニッシュ
甘味は焦げ付いた感じになるが、遠くのスモーク香が余韻を引き伸ばしている。
コメント
どこまでも興味をかきたてるウイスキー。一口飲むたびに、新しい気づきがある。



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