159号 テイスティングコメント 【後半/全2回】

June 17, 2019

from Issue 159

テイスティング:ロブ・アランソン、リンジー・グレイ


世界のウイスキー業界を代表する3人の評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

シングルカスク駒ケ岳 27年  27年  58.0%

  • 蒸溜所名: マルス信州蒸溜所
  • 地域: 日本
  • 価格帯: £71-180
  • 入手可能場所: 全世界

ロブ・アランソンSCORE9.3

香り
杉材の箪笥、シガーボックス、香炉。樹脂の深い香りとマヌカハニー。樽熟成したバルサミコ酢、レモンオイル、ラタキアタバコ、古いパイプ、古書店。
まずはオレンジの皮の甘味を感じる。温かいスコーンに乗せたアカフサスグリとチェリージャム。ソルトタフィー(菓子)。かすかなパルマバイオレットと、バターを塗った熱々のトースト。
フィニッシュ
余韻はとても長く、お茶のようなタンニンとフローラルな香りを余韻に残す。
コメント
実に素晴らしい印象のウイスキー。テイスティングする人々も、驚きのあまり黙り込んでしまうだろう。アルコール度数は高いが、そんなに加水する必要もない。すぐにでも箱買いしておきたい逸品。

リンジー・グレイSCORE8.8

香り
艶出し剤をかけたマホガニー、焼いたローズマリー、岩塩味のポテトチップス、リコリス、バタースコッチ。ドクターペッパー、アンズのジャム、乾燥させたオレンジなどの匂いも底流している。
最初の一口から、カシス、チェリー、グレープフルーツなどの甘酸っぱい風味が盛大に弾ける。チョーク、マジパン、ビスコフのビスケットカップケーキなどといった風味もゆっくりと顔を覗かせる。
フィニッシュ
熱っぽさの中にパンチを秘めたフィニッシュ。後味にはショウガのスパイスも感じられる。
コメント
カシス入りチーズケーキを、顎が外れそうなほど口いっぱいに頬張ったような趣きのウイスキー。



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