竹鶴ピュアモルト & シェリーウッドフィニッシュ 発売
竹鶴ブランドから新たに「竹鶴ピュアモルト」「竹鶴ピュアモルト シェリーウッドフィニッシュ」が登場する。
過去、ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)にて4度世界一のブレンデッドモルトを受賞している「竹鶴」ブランドから、新商品が登場する。
「竹鶴 ピュアモルト」は、従来のラインナップである12年、17年、25年と異なり年数表示をしないノンエイジ。キーモルトにシェリー樽モルトとリメード樽モルトを使用している。リメード樽とは、樽の鏡板を新しい樽材(オーク材)に交換した樽のこと。新樽のオークの甘みと旧樽のまろやかさをそれぞれ引き立たせることができる。
「竹鶴ピュアモルト シェリーウッドフィニッシュ」はヴァッティング後にシェリー樽で追加熟成(フィニッシュ)した数量限定商品である。スペイン・へレス地方まで赴き厳選したペドロヒメネス種のシェリー樽を使用。そのふくよかなシェリー香と本来の味わいを損なわないよう、ノンチルフィルトレーション(非冷却ろ過)で仕上げているあたり、強いこだわりが感じられる。
このリリースについて、ニッカウヰスキー ブレンダー室にお伺いした。
――今回の新商品を開発するに当たってブレンダーとして苦心した点はどういったところでしょうか?
ニッカ 竹鶴ブランドの目指してきた品質をどのように継承し、進化させることができるかに一番神経を使いました。
今回の「竹鶴ピュアモルト」は貯蔵年数の規定を無くす事で使用できる原酒の種類は増えましたが、若い原酒も使用することで12年にあった「深み」や「コク感」が損なわれることのないよう、ベースとなるモルトとキーモルトの役割を再度明確にし、微妙に比率を調整することによって全体を調和させました。また、アルコール度数も12年は40%でしたが、よりモルトの深い味わいを感じられるよう、43%に変更しています。
竹鶴というブランドの品質とブレンドを細部まで分解し、新たに組みなおす作業に予想以上の苦労をしました。
――リメード樽モルトを思い立った理由をお聞かせ下さい。
ニッカ 竹鶴ブランドの特徴である味わい深さと飲み易さの両立を目指す上で、キーモルトの構成は非常に重要だと考えます。
竹鶴12年もそうですが、今回の「竹鶴ピュアモルト」に関しても同様にリメード樽原酒によりオークの甘さとまろやかさを重ね合わせて複雑さを付与し、味わいに奥行きを与えることを目的に使用しました。
リメード樽とは、古樽の両鏡を新材に組み替えた樽ですが、この樽で熟成することでヴァージンオークのウッディさと古樽熟成の穏やかさを併せ持つ原酒になります。この原酒が竹鶴のおいしさのキーとして寄与しています。
――つくり手の側から、お客様にどのように飲んでいただきたいと思われますか?
ニッカ 「竹鶴ピュアモルト」は、なめらかな口当たりとフルーティーでまろやかな味わいが特長となっています。
ストレート、トゥワイスアップ、オン・ザ・ロックなどでモルトのコクと余韻に浸りながらゆっくりと飲んでいただくのもオススメですし、水割り、ハイボール、更にはカクテルなどでモルトの華やかさを感じながら気軽に飲まれることもいいと思います。
WMJでは「竹鶴ピュアモルト」のサンプルをテイスティングさせていただいた。
本誌パネラーのコメントは以下の通り。
香り:華やかなエステル、あたたかいモルト香。かすかにバニラ。ナッティでフローラル、レモンスライスも。ひとつまみのカイエンペッパー。生花店。
味:ライトでフレッシュ。蜂蜜。レモネード。シンプルでスムース。わずかにエスプレッソのほろ苦さ、アイスティーのタンニン。
フィニッシュ:すっきり。ふわりとシェリーが漂う。
ノンエイジというと若い原酒を使っているイメージがあるが、むしろ年数の枠にとらわれずに複雑かつバランスよくヴァッティングされている。ピュアモルトならではの、単一蒸溜所では出せない奥深さを持つ「竹鶴」が、新たな表現方法を見つけたようだ。クラシックの奏者かと思っていたら見事なジャズを聴かせてくれた、そんな印象である。改めてニッカのブレンディングの巧みさ、原酒が重なって高めあうブレンデッドモルトの面白さを感じられる1本である。
発売は9月25日とまだ先ではあるが、晩夏と初秋が重なり合うこの時期に最適なボトルになるだろう。皆さんも発売を楽しみにお待ちいただきたい…限定の「シェリーウッドフィニッシュ」を手に入れる準備もお忘れなく。
商品詳細
商品名 :ニッカ竹鶴ピュアモルト (写真左)
アルコール分:43%
容量:700ml・ 500ml・ 180ml・50ml
価格:オープン価格
発売日:9月25日(水)商品名 :ニッカ竹鶴ピュアモルト シェリーウッドフィニッシュ
アルコール分:43%
容量:700ml
価格:オープン価格
販売数量:2,900本限定発売
発売日:9月25日(水)