167号　テイスティングコメント　【後半／全2回】

June 18, 2020

from Issue 167

テイスティング:ロブ・アランソン、ベッキー・パスキン

世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。

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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ（製造年）違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended（銀賞）もしくは Gold Editors Choice（金賞）が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

トマーティンディケーズ 2 リミテッドエディション 46.0%

蒸溜所名: トマーティン蒸溜所
地域: ハイランド
価格帯: £71-120
入手可能場所: 全世界

ロブ・アランソンSCORE8.3

香り: 豊満で力強い香り。老舗の駄菓子屋みたいな匂いがたっぷり。コーラキューブ、瓶入りの牛乳、フライングソーサー（英国の菓子）。モモの缶詰とアンズのジャム。かすかなスパイスも潜んでいる。
味: 香りの甘さは、そのまま味覚でも表現される。シャーベットのように弾けるような刺激と、フライングソーサー（英国の菓子）。赤いリコリスグミとイチゴのジャム。バニラのスライスとシュー生地のペストリー。
フィニッシュ: 今までに感じた甘味がすべて一体化した後味。缶詰のフルーツがずっと感じられ、クリーミーなバニラの刺激も伴っている。
コメント: 最初は甘党向けのウイスキーのように感じるが、適度に加水すると重層的なスパイス風味も引き出される。

ベッキー・パスキンSCORE9.4

香り: たくさんのトロピカルフルーツを思わせる香り。パイナップル、マンゴー、まだ青いバナナ、ライムの刺激。唾液を誘うフルーツ味のお菓子。黄色いハリボーなどのグミ。
味: とびきりジューシーな味わいが唾液を誘う。生のトロピカルフルーツに近い味わい。マンゴー、パイナップル、ピンクグレープフルーツ。そしてかすかなオーク樽のスパイス、キャラメル、バニラクリーム。
フィニッシュ: そそるような後味のフィニッシュ。グレープフルーツの中果皮、黒コショウ、シャーベット。
コメント: 馬鹿馬鹿しいぐらいに美味しい。もっと飲ませて。