181号 テイスティングコメント 【後半/全2回】

April 29, 2022

from Issue 181

テイスティング:フィービー・カルバー、クリストファー・コーツ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

グレングラント 15年  15年  50.0%

  • 蒸溜所名: グレングラント蒸溜所
  • 地域: スペイサイド
  • 価格帯: £26-70
  • 入手可能場所: 全世界

フィービー・カルバーSCORE8.5

香り
タルト・オ・シトロンのような柑橘の刺激が強め。サクサクの薄いペストリー。キャラメルのような甘い香りが少しあり、ショウガのようなスパイスも感じさせる。
フルーティな風味がはっきりと増してくる。レモンの皮、焼きたてのバナナブレッド。そのバナナブレッドには砕いたペカンナッツとシナモンがたっぷりと入っており、ショウガのようなスパイスも忍び込んでくる。
フィニッシュ
フィニッシュになると軽やかな印象に変化する。ショウガのようなスパイスの戻り香が続いていく。
コメント
ほんとうに生き生きとした味わいのウイスキー。香味を探る楽しさがあり、また飲んでみたいと思わせる。

クリストファー・コーツSCORE8.5

香り
リンゴとブラックベリーのコーディアル、砂糖漬けのオレンジ、濃厚なトフィー。プラムと洋ナシの砂糖煮にバタースコッチを乗せたような香り。サルタナ、砂糖漬けのチェリー、クルミ、砂糖漬けの柑橘(皮)をたっぷり詰め込んだフルーツケーキ。シガーボックスとプラリーヌの匂い。
口当たりは、ミディアムボディからフルボディ。かすかにオイリーな感触がある。ティーケーキとマジパン。フォンダンにかける粉砂糖、果樹園のフルーツの砂糖煮(リンゴ、洋ナシ、プラム)。かすかにオレンジオイル。ベリー系フルーツのジャム。コーヒー、タバコ、ダークチョコレートの繊細な風味。
フィニッシュ
余韻は長め。果樹園のフルーツとダークチョコレートのような戻り香がいつまでも続く。
コメント
とてもまろやかに仕上げられているウイスキー。バランスに優れ、成熟を感じさせる。



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