196号 テイスティングコメント 【前半/全2回】
from Issue 196
テイスティング:ベサニー・ワイマーク、クリストファー・コーツ
世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。
※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。
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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。
およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。
推奨ボトル
テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。
※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。
アードベッグ トリー・バン 19年 46.2%
- 蒸溜所名: アードベッグ蒸溜所
- 地域: アイラ
- 価格帯: £181〜
- 入手可能場所: 全世界
クリストファー・コーツSCORE8.6
- 香り
- 土や木を思わせる匂い。公園の樹皮や掘り返した腐葉土。コケのような匂いが防腐剤のニュアンスを帯び、再びコケの匂いに戻る。火の付いた炭や、焦げた全粒粉サワードゥのトースト。プール、ライムの皮、ゴム手袋などの匂い。カカオ、サンダルウッド、石板を思わせる印象。新鮮な青リンゴと洋ナシのような香りもある。
- 味
- 口当たりはライトボディからミディアムボディ。薬っぽい感触がある。ライムエード、葉物野菜、スモークしたリンゴと洋ナシ。リコリス、クローブ、カルダモン。焼いたフェンネル、シロップのシンプルな甘味。サワードゥブレッドやビールを思わせるような酵母の風味。
- フィニッシュ
- ほのかなタンニンが、ゆっくりと口中でドライな印象を残す。思いがけないタマリンドとココアパウダーのような後味。
- コメント
- ガイア(大地を司るギリシャ神話の女神)に愛されそうな味わいのウイスキー。
ベサニー・ワイマークSCORE8.3