圧倒的な熟成感と滑らかさで、バーボンファンを魅了する至高のブランド。「ブッカーズ」の最新バッチが日本で発売される。

文:WMJ

 

「ここにたどり着いたあなたは、多少なりともバーボンの品質について理解のある方に違いありません。なぜならブッカーズは、広告もソーシャルメディアによる宣伝活動も一切おこっていないからです。ブッカーズは、バーボンづくりだけに力を結集しています」

ブッカーズのオフィシャルサイトを訪ねると、こんな言葉で出迎えられる。ジムビームの第6代マスターディスティラー、ブッカー・ノウの最高傑作にして、プレミアムバーボンの頂点に立つ逸品。それがブッカーズの一定した評価だ。

ブッカー・ノウは、まさにバーボンをつくるために生まれてきた男だった。1929年にケンタッキー州の蒸溜所で生まれ、普通の男たちがバーボンを飲み始める21歳には、もう自分のバーボンをつくり始めていた。

還暦を過ぎた1992年、ブッカー・ノウはスモールバッチの特別に上質なバーボンを世界に送り出した。そもそも「スモールバッチ」という用語を作ったのが、ブッカーその人であるとも言われている。この特別なバーボンの名が「ブッカーズ・トゥルー・バレル・バーボン」。200年に及ぶバーボンづくりの伝統に敬意を表し、加水も濾過もおこなわないスタイルだった。

 

ビーム家の誇りを受け継ぐ

 

元祖スモールバッチのプレミアムバーボン「ブッカーズ」は、6~8年熟成の原酒をヴァッティングした数量限定商品。加水も濾過もしない本物の味わいだ。


ブッカーの息子である現マスターディスティラーのフレッド・ノウによると、ブッカーズはもともと非売品だったらしい。

「父はビーム家主催のバーベキュー・パーティーにやってくる賓客だけにこのバーボンを振る舞っていましたが、あまりにも評価が高いので製品化したんです」

そしてブッカーはマスターディスティラーの職を退くにあたって、息子に「フレッドよ、どうか私のブッカーズの品質だけは絶対に落とさないでくれ」と懇願している。7代目のフレッド・ノウに受け継がれたブッカーズは、さらに高い香味の頂を目指しながら数量限定でリリースされてきた。

ブッカーズのオフィシャルサイトには、「IT’S READY WHEN IT’S READY」という印象的な言葉もある。「ボトリングの時期はウイスキーの原酒が教えてくれます。それがわかったら、私たちから皆様にお知らせします」という説明には、マーケティングよりも品質を優先する方針が明確に表われている。

純然たるスモールバッチ製品なので、ブッカーズは通年販売で流通していない。リリースされるバッチごとに熟成年やアルコール度数も異なってくる。ブッカーズの基準は、芸術、科学、大自然の摂理の融合から生まれる傑作であること。芸術作品と同様に、同じものは2つとないのだ。

最高品質にこだわるため、6~8年熟成樽のなかからブッカーズの名にふさわしい原酒だけをヴァッティングする。貯蔵庫の中央付近にある樽が選ばれるのは、適切な温度や湿度によって風味の深さや濃厚さが極大化するからだとフレッド・ノウは説明している。

「度数は高いのですが、これについて言い訳やお詫びはしません。強すぎるという人も中にはいるでしょう。でも真のバーボンファンならば、これこそが最高品質のバーボンであると理解していただけるはずです」
 

2019年のバッチが到着

 

今回のバッチは、品質管理部門で30年以上にわたって大きな功績のあった従業員のテリーザ・ウィッテマーに捧げたものだ。

ブッカーズのオフィシャルサイトには、このたびの新作にヴァッティングされた原酒の一覧が記載されている。製造日は3種類、貯蔵庫4軒の9箇所で熟成された原酒だ。フレッド・ノウは、テリーザ・ウィッテマーについてコメントを寄せている。

父であるブッカー・ノウ氏の思いを引き継いだ7代目マスターディスティラーのフレッド・ノウ氏。最高品質へのこだわりは、ケンタッキーバーボンの歴史に対する責任でもある。

「父のブッカー・ノウは、良質なバーボンを見極める時にいつも自分の直感を信じていました。人についても同様です。30年以上前、テリーザはわずか15分の面接で採用が決まりました。それ以来、ブッカーの厳しい品質水準の維持をする番人のような人材になったのです」

医療技術者でもあったテリーザは、研究所と品質管理部門で大きく貢献した。樽出しした原酒サンプルを吟味し、ブッカーズのために最善のセレクションをおこなうのも彼女の任務だった。

勤勉で、気さくで、傑出したテイスティングの才もある。そんなテリーザ自身が、新バッチのテイスティングノートも書き留めてくれた。

「香りは甘く、黒糖や軽やかなオークの香り。そしてブッカーズのバーボンの特徴であるバニラ香もある。味はユニークだが、紛れもなくブッカーがつくっていたバーボンの味わい。心地よい温かな後味があり、余韻には甘さとスパイスが漂っている」

深い熟成感がありながら、決して重さを感じさせない優美なバランス。度数60%以上とは思えないほど滑らかな味わいも驚きだ。日本での発売は7月2日。バーボンの歴史に輝く逸品を体験してみよう。
 

ブッカーズ 2019

 
容量:750ml

度数:62%

希望小売価格:7,000円

発売日:2019年7月2日(火)

※価格は販売店の自主的な価格設定を拘束するものではありません。

 

深い熟成感と滑らかな味わい。プレミアムバーボンの頂点に立つ「ブッカーズ」の情報はこちらから。

 

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