アイコンズ・オブ・ウイスキー2015発表【前半／全2回】
今年で第12回目を迎えた「アイコンズ・オブ・ウイスキー」（IOW）は、本誌発行元である英国パラグラフ・パブリッシング社が毎年開催する世界的なコンテストである。2015年の結果は速報で先日お送りした通りだが、改めて各賞受賞者をご紹介しよう。
ワールド・ウイスキー・アワード（WWA）がウイスキーそのものを評価するのに対し、IOWは世界のウイスキー業界に著しい貢献を果たしたメーカー、蒸溜所、人物、小売店などを表彰するために設立されたものである。 各9部門の審査は、業界内より提出された膨大なノミネートから審査員が上位の入賞者を選定し、最終的な投票によって受賞者が決定される。数ヶ月に及ぶ議論、吟味、投票の末に選ばれた、栄えある今年の「アイコン」たちを紹介しよう。
ウイスキーディスティラー・オブ・ザ・イヤー
ベンリアック・ディスティラリー・カンパニー（スコットランド）
2004年に新オーナーによる体制となって以来、2008年にグレンドロナック蒸溜所、2013年にはグレングラッサ蒸溜所を傘下に収め、著しい成長を遂げた。伝統的な製法を守りつつ、クラフトマンシップ溢れる高品質なウイスキーづくりに励んでいる
入賞
フォアローゼズ蒸溜所（アメリカ）
ディスティル社（その他の地域・南アフリカ）
ウイスキーブランド・イノベーター・オブ・ザ・イヤー
バッファロートレース蒸溜所（アメリカ）
バッファロートレース蒸溜所は近年多様なアワードを受賞している。IOWでは、その革新的なブランドポートフォリオに称賛を贈りたい。バッファロートレース、パピー・ヴァン・ウィンクルなど、マスターディスティラー ハーレン・ウィートリーが手がけるクラフトスピリッツは、常に高品質である。
入賞
ウイリアム・グラント＆サンズ（スコットランド）
カバラン蒸溜所（その他の地域・台湾）
クラフトウイスキープロデューサー・オブ・ザ・イヤー
セントジョージ・スピリッツ（アメリカ）
セントジョージスピリッツは、1982年から芸術的な商品をリリースしている。シングルモルトやバーボン、アグリコールラムやアブサン、多様なジン、ブランデー、リキュールとその品揃えは多岐にわたる。2014年9月にリリースされたシングルモルトウイスキーで、彼らはこの賞を掴み取った！
入賞
サリヴァンズ・コーヴ蒸溜所（その他の地域・オーストラリア）
ウイスキービジターアトラクション・オブ・ザ・イヤー
山崎蒸溜所（その他の地域・日本）
世界でも稀有な、多彩なウイスキーづくりのこだわりを、ホスピタリティに溢れ知識の豊富なスタッフが丁寧に説明してくれる。有料試飲ではそれらの違いを感じられる原酒のテイスティングが可能。ゲストはウイスキーづくりの工程の最初から最後まで、そして楽しみ方を学ぶことができる。
入賞
ザ・フェイマスグラウス・エクスペリエンス（スコットランド）
メーカーズマーク蒸溜所（アメリカ）
ウイスキーディスティラリーマネージャー／マスターディスティラー・オブ・ザ・イヤー
イアン・チャン（カバラン蒸溜所／その他の地域・台湾）
2005年に同蒸溜所のマスターブレンダーに就任したイアンは、同時にブランドアンバサダーやマーケティングやマネージングでも才能を発揮している。つまり、カバランを最もよく知る男だ。幅広い年齢層のファンの心を掴み、その期待に沿う高品質のウイスキーをリリースしている。
入賞
ジョージィ・クロフォード（ラガヴーリン 蒸溜所／スコットランド）
ハーレン・ウィートリー（バッファロートレース蒸溜所／アメリカ）
ウイスキーアンバサダー・オブ・ザ・イヤー
ジャック・ティーリング（ティーリング・ウイスキー社／その他の地域・アイルランド）
ジャックはティーリング・ウイスキー社の創業者でありマネージング・ディレクターでもある。1782年から、ティーリング家はアイリッシュウイスキー生産に携わり、ジャックはその家業とパイオニア精神を受け継いでいる。2015年には、一家の心の故郷であるダブリンに、125年ぶりの新しい蒸溜所をオープンする予定だ。
入賞
スティーヴン・マーシャル（ジョン・デュワー&サンズ／スコットランド）
フレッド・ノー（ビームサントリー／アメリカ）
リック・エドワード（ペルノリカールUSA／アメリカ）
【後半に続く】
