ニッカウヰスキー創業80周年 記念ボトル第2弾発表
7月2日(水)、創業80周年を迎えたニッカウヰスキー株式会社。限定ボトル発売開始と同時に行われた発表会にお伺いした。
3月に行われた「竹鶴」ブランドの新戦略発表会に続き、ニッカウヰスキー創業80周年の記念日となる7月2日、港区南青山の本社ビルにて説明会が行われた。
4月29日から約3週間に渡って、六本木ヒルズで展開された「竹鶴MUSEUM BAR TOKYO」は5,200名以上の来場者を数え、連日満員の大盛況のうちに幕を閉じたとのこと。6月16日からは宮城峡蒸溜所のお膝元である仙台でも開催され、こちらも大好評。秋にはついに余市蒸溜所のある北海道でも展開される予定だ。
また、同時期に行われた消費者キャンペーン「竹鶴“ウイスキーの夢”プレゼント」には約85,000名の応募が集まったとのこと。ウイスキー好き以外の方にも竹鶴ブランドの認知度を高め、スコットランドへの旅に夢を抱かせる大きな話題のキャンペーンとなった。
今後の展開としては、昨年に引き続き、期間限定イベント「BLACK NIKKA BAR THE COLD」を7月にオープン予定。表参道で冷たいブラックニッカを楽しめることになりそうだ。そのオープンに合わせて、ステンレスジョッキとフリーザーボトルが当たる「ブラックニッカ THE COLD」キャンペーンを8月25日までの期間で実施する。家飲み派には嬉しいプレゼント…ぜひチャレンジしてみよう。
そして80周年を記念して、スペシャルサイトも開設。ウイスキーづくりへの情熱や80年の歩み、記念商品の紹介など、見どころ満載のサイトとなっている。こちらも要チェックだ。
さらに、80周年記念商品第2弾として、「竹鶴21年 ノンチルフィルタード(約3,000本)」と「アップルブランデー リタ30年(約1,000本)」が同日発売となった。
第1弾は既報の通り「竹鶴21年 ポートウッドフィニッシュ(国内市場向け)」がリリースされ、瞬く間に完売。「竹鶴21年 マディラウッドフィニッシュ」はこの7月2日に欧州市場向けに発売を開始。この2つのボトルとはまた性格の異なる、第2弾のラインナップである。
「竹鶴21年 ノンチルフィルタード」は冷却濾過をしないため、通常の「竹鶴21年」とは若干ブレンディング比率を変えているとのこと。度数も48%、しっかりと味わいを保っている。
香りにはどっしりとしたウッディさがあり、オレンジの皮やメロンのような甘く瑞々しい果実が続く。初夏の花を思わせる華やかさ。
味わいには甘やかなコク。ココアクッキーのようなほろ苦さと香ばしさ、マーマレードを塗ったトースト、ココアパウダー、レンゲ蜂蜜の香り高い甘味、リッチでなめらか。柔らかいピートと蜜蝋の、余韻の長いフィニッシュ。
「アップルブランデー リタ30年」は、ニッカ黎明期を支えたリンゴに竹鶴氏を支えたリタ夫人をなぞらえ、感謝と敬意を込めてつくられた究極のアップルブランデー。
まだウイスキーを発売できなかった設立当初、余市産のリンゴで作ったジュースなどで事業を支えていた経緯から、現在でもリンゴはニッカから切っても切れない深いつながりをもつものとして扱われている。
1940年に初めてウイスキーを発売した際にも、同時にアップルブランデーが登場していた。ニッカのウイスキーの歩みとともに、常にそばにあった…それがアップルブランデーなのである。
テイスティングしてみると、香りにはやはり熟したリンゴがまず現れる。少しシナモン、ジンジャーなどのスパイスもあり、木造の山小屋にいるような温かさと懐かしさのあるウッディさが感じられる。
味には濃厚なリンゴの蜜の部分の甘さ、黒糖のようなコクがあり、ラズベリー系のほのかな酸味。加水でどんどん甘くなり、白桃やプリンのカラメルソース、少々若草のような爽やかさも備えている。フィニッシュに向かって心地よい甘酸っぱさが戻り、深い秋を思わせて穏やかに終わる。
「本物こそが美味しい」という品質第一主義と、その本物をつくるために努力を惜しまず前進を続けるパイオニア精神【竹鶴精神】は、80年経った今も変わらずに引き継がれている。新たなスローガン「心を熱くするウイスキー」が表すとおり、竹鶴氏の情熱と、味わいの素晴らしさで手に取った人の心に火を灯す、唯一無二のウイスキーが新たに登場した。しかも控えめながらも華やかな伴侶とともに…
どちらも限定品ではあるが、機会があればぜひ揃ってお試しいただきたい。ニッカウヰスキーのものづくりの信念を強く感じることができるだろう。