世界的調香師とコラボしたアロマティックなマッカランが登場
コレクターにも人気のザ・マッカラン「エディション」シリーズ。待望の第3弾は、ゲランのカリスマ調香師であるロジャ・ダブが手がけた比類のないアロマが特長だ。クリエイティブ・ディレクターのケン・グリアー氏と未知の香味を体験しよう。文：WMJ
「ウイスキーの風味は、全体の80％が樽由来のもの。色に至っては100％が樽から滲出したものです」
マッカランのクリエイティブ・ディレクター、ケン・グリアー氏がグラスを持ち上げながら語り始める。
「マッカランには樽材となるオークの産地や種類、トースティングの手法や時間、シェリーの種類やシーズニングの期間といった詳細なデータとノウハウの蓄積があるため、樽入れ前から原酒の風味を予測できます。スペインの森を守る活動なども含め、樽に対する大規模な投資はラグジュアリーブランドであるマッカランの根幹です」
ウイスキー熟成に使用されるシェリー樽は、バーボン樽より8～10倍も高額だ。そしてウイスキー業界で使用されるシェリー樽の約80％をマッカランが購入している。
これまでも「ファインオーク」「1824シリーズ」「デキャンタ」などの個性的な限定ボトルを発売してきたマッカランだが、日本でも大きな注目を集めているのが「エディション」シリーズだ。同シリーズのコンセプトをグリアー氏が説明してくれる。
「マッカランの樽にまつわる物語が詰まったコレクタブルなシリーズです。特別な品質でありながらリーズナブルな価格設定なので、2本購入して1本を味わい、もう1本をコレクションとして保持できるのが魅力。新しいウイスキーコレクターを育てるのが狙いのひとつです」
これまでに発売された「ザ・マッカラン エディション No.1」は、マッカランの重要なパートナーである複数の樽工房とのつながりを表現したもの。「ザ・マッカラン エディション No.2」は、世界的レストランを経営するロカ3兄弟とのコラボレーションだった。
グリアー氏によると、すでに「エディション No.1」はオークションで8～10倍の価格がついている。後続のエディションも、台湾ではネット限定の4,000本がわずか2分56秒で完売してしまった。また近頃開催された香港のプレビューイベントでも、500人の招待客のうち347人がその場でボトルを購入するほどの人気ぶりだという。
数量限定新発売「ザ・マッカラン エディション No.3」を味わう
「世界的な調香師であるゲランのロジャ・ダブ氏と共同でつくりました。マッカランのなかでも、特に個性的なアロマの原酒で構成されています」
スペインにある2つの樽工房が、核となるシェリー樽原酒を提供している。樽工房「テバサ」のバットとパンチョンは、リッチなフルーツケーキの香味。同工房のホグスヘッドからは、オレンジや焦げたオークの感触を授かっている。
さらに別の樽工房「ウドサ」が供給する樽は、伐りたてのオークのような青っぽい香りやシトラスの風味が特徴だ。ウッディな香りも、シトラスのアクセントも、調香師にとって極めて重要なレシピの一部である。
バーボン樽も複数のタイプを併用している。ホグスヘッドからは青リンゴの香り。そしてファーストフィルのバーボンバレルからはバニラアイスクリームの香り。さらにセカンドフィル以降のシェリーバットからは、ドライでフローラルな原酒が得られる。このフローラルなアロマも香水に重用される要素だが、ロジャ・ダブ氏によるとバーボン樽原酒の甘さに拮抗してバランスをとるために加えられたのだという。
ケン・グリアー氏が用意したグラスから、実際にウイスキーを味わってみよう。グラスに鼻を近づけると、松を思わせるフレッシュな木の香り。ジャスミンや柔らかなバニラ、シナモンやジンジャーのスパイス、フルーツケーキやサルタナレーズン、さらにはレモンのような柑橘の印象も折り重なっている。さすがに世界有数の調香師が手がけた複雑なアロマである。
口に含むと、ふんわり軽やかな飲み口が心地よい。フルーティな味わいが複雑な香味と溶け合い、マッカランらしい豪華な余韻がいつまでも続く。
「味わえば確かにマッカランであるとわかりますが、これまでにはなかった面白いアロマがあります。フレーバーの要素が喧嘩せず、互いに協力しあって花開く構成は調香師らしいアプローチ。過去のエディションとも比較テイスティングしましたが、この『エディション No.3』は私の個人的なお気に入りでもあります」
シングルモルトウイスキー「ザ・マッカラン エディション No.3」は、10月23日から日本全国で発売予定。香りの達人が生み出したアロマの新境地をじっくりと楽しんでみたい。
 ザ・マッカラン エディション No.3容量：700ml 希望小売価格：15,000円（税別） アルコール度数：48％ 発売日：2018年10月23日（火） 数量限定
※価格は販売店の自主的な価格設定を拘束するものではありません。 |
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