「初号スーパーニッカ復刻版」登場

March 25, 2015

3月24日、復刻版第三弾「初号スーパーニッカ復刻版」が登場した。4月には新たな缶ハイボールも3種発売開始となる。その発表会にお邪魔した。

1月27日発売の「初号ブラックニッカ復刻版」(1万箱)、2月24日発売の「初号ハイニッカ復刻版」(1万2千箱)、すでにどちらも完売という大人気のニッカの初号復刻版シリーズ。
第三弾は「初号スーパーニッカ復刻版」だ。
「スーパーニッカ」は1962年発売。これは、最愛の妻リタ夫人を前年(1961年1月17日)に亡くし、その哀悼の想いを込めた、竹鶴政孝氏の究極のブレンデッドウイスキーである。
晩年は病気がちだったリタ夫人が急逝し、竹鶴氏の悲しみのあまり葬儀にも参列できないほどだったという。

悲しみに打ちひしがれた竹鶴氏の心に、再び蘇った想い。
「より多くの日本人に、本物のウイスキーを飲んでもらいたい」
それは、イミテーションウイスキーが蔓延した時代にスコットランドに渡ってウイスキーづくりを学び、リタ夫人と出会い…多くの困難を乗り越えながら二人で育んだ夢だった。
再びその情熱の炎を心に灯した竹鶴氏は、息子の威氏とともに余市の研究所にこもり、一世一代の最高のウイスキーをつくり上げるべくブレンディングを開始した。
貯蔵庫の樽をチェックし、あらゆる組み合わせを試す。今ある原酒から考えうる、最高のブレンドを実現すべく試行錯誤を重ね、ついに辿りついた答え…それが、スーパーニッカだった。

大卒初任給は1万7000円だったという1962年、ニッカウヰスキーは3000円という高価格で「スーパーニッカ」を発売した。生産量は年に1000本程度とごく少なく、市場では幻のウイスキーと囁かれたという。

では改めてこの復刻版を見てみよう。
第一弾、第二弾同様、ニッカウヰスキーが世界に誇るブレンダー陣が当時の中身をテイスティングして味と香りを再現。ラベルも当時のデザインを出来る限り忠実に再現しており、ボトルもこの復刻版のためだけに新たに製作している。
実際にテイスティングをさせていただいた。
余市のヘビーピートモルトで当時のピート香を再現しているというだけあって、大きく開くピートのアロマ。海や潮気を感じるスモーキーさだ。ドライアプリコット、モルティな香り。香ばしいトースト感とウッディさがボディをしっかりと支えている。味にはプラムのコンポート、ラムネ、小豆の皮、全粒粉のビスケットがあり、加水でスモークが膨らむ。フィニッシュは心地よいビターチョコレートとゆるやかなピートの煙がたなびく。「これこそが本物」と当時の人々を唸らせたであろう重厚感と複雑さを備えている。
これは復刻版という希少性・話題性だけではなく、往年のニッカファンには間違いなく嬉しいアイテムになるだろう。

また、同時に4月7日から一斉発売となる3種の缶ハイボールもお披露目された。
カジュアルなシーンに合わせて、缶ハイボールユーザー向けの新商品「ニッカハイボール」は、レモン果汁と強めの炭酸で爽快感を重視。ニッカ厳選の原酒を使用しているだけあって、飲み応えもしっかりしている。
今年から飲食店で展開されている「フリージングハイボール」で話題の「ブラックニッカ」ブランドからは、「ブラックニッカ クリアハイボール」が登場。「ブラックニッカ クリア」のクリーンな味わいとアルコール9%で満足感のある飲み心地が特徴だ。お店では「フリージングハイボール」で、家では缶で、と「ブラックニッカ クリア」はますますファンを増やしそうだ。
期間限定で発売された「竹鶴ハイボール」はプレミアムレンジの「竹鶴プレミアムハイボール」として通年販売が決定。缶ハイボールの手軽さがありながら本格ピュアモルトウイスキーのコクが楽しめるため、ウイスキーファンには定番のアイテムになるだろう。
これからのシーズン、お花見やアウトドアなどのシチュエーションでも、ニッカブランドのハイボールが好みに合わせて選べるのは嬉しい限りだ。

朝の連続テレビ小説「マッサン」はクライマックスへ向かっているが、3月28日の放送終了後に「ロス」状態にならないためにも、この復刻アイテムをお手元に迎えてはいかがだろう? スーパーニッカの歴史と細部にまで至るこだわりについては、後日ご紹介するので、どうぞお楽しみに。

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