ジャパニーズウイスキーが史上最高額で落札

香港ボナムズのオークションで、「山崎50年」の限定品が1本約1億6800万円で落札。同時出品の「軽井沢」とあわせ、2本で約3億円という未曾有の高値が付いた。
文:WMJ
ボナムズ香港のオークションで、ジャパニーズウイスキーがまた記録を塗り替えた。過去の史上最高額と当初の予想落札額もはるかに超えた結果に、世界のコレクターが驚いている。

オークショニアのシャロン・チャン氏が、ハンマーを打ち下ろす。クラブなつめ用にボトリングされた「山崎50年」が、ジャパニーズウイスキー1本の世界最高価格を更新した。メイン写真は、ボナムズのアジア地区ワイン・スピリッツ部門責任者を務めるテレンス・タン氏。電話入札の顧客に代わってパドルを掲げ、「山崎50年」を史上最高額で落札した。
これまでも高級ウイスキーで数々のドラマを生み出してきたボナムズ香港は、今回の「伝説のジャパニーズウイスキー」と題したライブオーションの内容を事前に予告していた。
出品されたのは、コレクターの人気を二分する「軽井沢」と「山崎」の希少品である。ともに極めて希少な長期熟成の限定ボトルということもあって、2本で500万香港ドル(約1億円)以上という落札額が予想された。だが結果は、その予想さえはるかに上回るものになった。
5月30日の午後5時30分(香港時間)から始まったオークションに、「山崎50年 クラブなつめ限定ボトル」が登場する。このウイスキーは、名古屋市の会員制クラブ「なつめ」の開店50周年にあわせてボトリングされた非売品だ。その珍しい出自から、落札予想価格も280万~420万香港ドル(約5,600万〜8,400万円)と見積もられていた。
会場と電話入札で、3人の熱心なコレクターが激しく競り合う。推定価格のほぼ2倍にまで達したところで、ついに運命のハンマープライスを迎えた。落札額の825万香港ドル(約1億6800万円)は、2020年の「山崎55年」を大きく上回るジャパニーズウイスキーの史上最高額である。これまでの記録は、2020年のボナムズ香港で620万香港ドル(当時のレートで約8,500万円)の値を付けた「山崎55年」である。
驚愕のハンマープライスが続く
次に登場したのは「軽井沢 1960 カスク #5627」だ。蒸溜所が閉鎖されて希少化した「軽井沢」のなかでも、最高酒齢の52年熟成で世界41本限定というシングルカスク。同様のウイスキーが、2020年に36万3,000ポンド(当時のレートで約4,690万円)で落札されている。
ボナムズはこの「軽井沢」の落札予想価格を220万~320万香港ドル(約4,400万〜6,400万円)と見積もっていた。しかしオークションが始まると、競り合いは一気に白熱。予想上限の約2倍にあたる625万香港ドル(約1億2700万円)の高値で落札されることになった。
「山崎」と「軽井沢」をあわせた落札額は、2本で1,450万香港ドル(約2億9500万円)という驚きの結果。超希少なジャパニーズウイスキーに、依然として強いコレクター需要があることが証明された。ボナムズのワイン&スピリッツ部門グローバル責任者を務めるアマエ・アウリ氏は、今回の歴史的なオークションについて次のようにコメントしている。
「ジャパニーズウイスキーの世界記録を更新でき、記念すべきオークションになりました。情熱的な入札者のみなさま、出品者、そして関係者のみなさまに感謝いたします。高級なワインとスピリッツのオークションで、未来を切り拓くボナムズの取り組みが証明されました。ボナムズはただ市場の需要に応えるだけでなく、本物だけを見極める専門的な知見で高級ウイスキーの需要を再定義しています。今後もこのカテゴリーを新たな高みへと引き上げ続けてまいります」
ボナムズは、1793年にロンドンで設立された世界的なオークションハウス。芸術文化への深い造詣に定評があり、今回のオークションを経て国際オークションにおけるジャパニーズウイスキー1本あたりの史上最高価格トップ3を独占している。
世界9カ国で毎月開催される世界的な高級品のオークション。ボナムズの公式サイトはこちらから。





