183号 テイスティングコメント 【前半/全2回】

June 21, 2022

from Issue 183

テイスティング:フィービー・カルバー、クリストファー・コーツ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

ベリー・ブラザーズ&ラッド シークレットスペイサイド 2007 ビンテージ アビーウイスキー限定2007    61.5%

  • 蒸溜所名:
  • 地域: スペイサイド
  • 価格帯: £26-70
  • 入手可能場所: 全世界

フィービー・カルバーSCORE8.6

香り
リッチで深みのある香り。シナモンをふりかけたフルーツローフのスライス。このフルーツローフには、レーズン、オレンジの皮、アーモンド、たっぷりのシェリーなどが入っている。
口に含むと、かすかにドライな印象。オーク材由来の感触が強まり、燃えるようなシナモンのスパイス、砕いたレーズン、チェリー、砕いたアーモンドなどの風味が増してくる。かすかに古いアームチェアのような印象がある。このアームチェアは革製の座面が破れている。
フィニッシュ
余韻がいつまでも心地よく続く。後に残るのは、スパイシーなシェリー樽由来の刺激。
コメント
心地よく複雑な味わい。クラシックな味わいのウイスキーに、ひねりが加えられている。マンハッタンなどのカクテルで遊んでも面白いだろう。

クリストファー・コーツSCORE9.2

香り
アルコール度数の高さを考えると、驚くほど穏やかで魅惑的な香り。濃縮されたデメララのような甘さを感じる。ロータス社のビスコフ(ビスケット)、わたあめ、ミルクチョコレート入りのシンダートフィー。ワニスを塗ったばかりのオーク材、それに松の樹液。
口当たりは軽やかなライトボディ。アルコール度数のわりには驚くほど飲みやすい。うっとりするような塩キャラメルとビスコフの風味が広がっていく。キャラメルでコーティングしたピーナッツ、サクサクのナッツ入りシリアル。フルーツをイメージさせる唯一の要素は、酸化したランシオ香にも似た風味。ホワイトポートの風味もある。
フィニッシュ
甘くてジューシーな後味。穏やかな木のスパイスが、ムースのような発泡感を残す。
コメント
焦がした砂糖を思わせるリッチな美味。洗練されたフルーツ風味と驚くべき飲みやすさが特徴のウイスキー。



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