「響 JAPANESE HARMONY」発表
3月9日、発売を翌日に控えた「響 JAPANESE HARMONY」の発表会が行われた。
サントリーのプレミアムブレンデッドウイスキー「響」シリーズの新商品、「響 JAPANESE HARMONY」。発表された当初から大きく話題になっていたが、発売日前日に行われた発表会においてついにその姿が披露された。
発表会ではそのコンセプト「日本の自然、日本人の繊細な感性、日本の匠の技が響き合うウイスキー」のもと、雅な紫を基調にしたシックなイメージのステージが用意されていた。
「響」ブランドのこだわりは細部に至る。デザインでは、日本の自然、時を象徴する24面体ボトルと、日本の伝統製法でつくられた和紙に墨文字。このラベルは和紙デザイナー 堀木エリ子氏、墨象家 荻野丹雪氏の手による作品で、「匠の技」が生かされている。
中味には山崎蒸溜所、白州蒸溜所のモルト原酒と知多蒸溜所のグレーン原酒を使用。
これまであまり語られることなく、名脇役のような存在だった知多蒸溜所についてもクローズアップされた。
サントリーではヘビー、ミディアム、クリーンの3タイプの酒質につくりわけられているグレーン原酒は、モルトよりも熟成が早く進む。「グレーンの17年はモルトの17年とは全く違う」…高品質の原酒でなければ、長期熟成に耐えうるグレーンウイスキーにはなりえない。
これらの多様な原酒を、熟練の腕を持つブレンダーが交響曲の如くまとめ上げ、「響」はつくられているのである。
そのような繊細な「日本の心」を表現した「響」ブランドの中で、強調するように「JAPANESE HARMONY」と名付けられたこのアイテムは、世界市場に照準を合わせている。販売予定国は11ヶ国(イギリス、スペイン、スウェーデン、フランス、アメリカ、ドイツ、メキシコ、オーストラリア、シンガポール、中国、台湾)。しかし数量を追わず価値を高めることに重きを置く。「世界の響」はあくまでプレミアム路線だ。
ブランド紹介の後は、サントリースピリッツ株式会社 チーフブレンダー、福與 伸二氏によるウイスキーの説明へと移る。用意されていたテイスティングアイテムは3つ…グレーン原酒、高酒齢モルト原酒、そして「響 JAPANESE HARMONY」だ。
グレーン原酒は非常にクリーミーな、柔らかいバニラのアロマ。味わってみるとカスタードクリームやバニラアイスのようなまろやかさが広がり、マスカットなどの瑞々しいフルーツが現れる。香ばしい穀物感もあり複雑なフレーバーから、長い長い余韻のフィニッシュ。
モルト原酒は蜂蜜を思わせる芳醇な香り。味わいは甘さがありながら、すっきりとしている。モルティで、澄んだ紅茶、ジャスミンの花がかすかに。ナッツ、ウッディさがしっかりと深みを与え、シルキーでフルボディ。
そして3月10日に発売となった「響 JAPANESE HARMONY」は、花菖蒲や洋ナシなどの華やかでフレッシュな香りが開き、非常にエレガント。グレーン原酒に感じられたクリーミーなカスタードが優しい甘さで舌を包む。ふわふわのパンケーキ、マーマレード、わずかに若葉。加水で黄桃のまるい甘み、ほのかなカカオパウダー。ストレートだけでなくロックや濃い目の水割り、ハイボールでも広がるアロマをじっくりと愉しめるだろう。
その後、新たにイメージキャラクターとして全編英語でのCMにも挑戦するという俳優の長谷川 博己さんが登場。
「ウイスキーは今一番好きなお酒。『響』というプレミアムブランドのCMに起用していただけて光栄です」と語る。
バーでグラスを傾けるシーンを中心に、英語で日本の心を表現するというCMで、これから撮影に入るとのこと。こちらも期待大だ。
発表会終了後には、「響」とのマリアージュのために考案されたオリジナルフードが提供された。
「磯の橙 琥珀色のジュレに浮かぶ(雲丹、アナゴ、キュウリ、出汁のジュレ)」は、舌に乗せるとジュレがとろけて繊細な出汁の風味が広がり、食感の異なる食材とのハーモニーが楽しい。「鴨とフルーツコンフィの調べ(鴨肉のロースト、フルーツチャツネ、黄色人参チップ)」はスパイシーなチャツネが鴨肉の旨味に変化をつけ、「響・フォアグラフラン(フォアグラ・プリン、メープルシロップ、響)」は濃厚なフォアグラのコクとメープルシロップの甘みが見事に調和している。どれも上質感を伴いつつ、ウイスキーの味わいを引き立てる個性的な料理だ。
このように特別に考案されたフードはもちろん、食のジャンルや食前・食後を問わず、「響」は様々なシチュエーションに調和する。手ごろな価格帯の「響 JAPANESE HARMONY」は、特にウイスキーを愉しむシーンの幅を広げてくれそうだ。
日本の美しさ、細やかさ、しなやかな強さを様々な角度から表現した「響 JAPANESE HARMONY」…バーで、あるいはご自宅で、新たなステージに到達した「響」の奥深さをご体感いただければと思う。