富士山麓 Experience Bar が期間限定オープン

June 19, 2017


富士御殿場蒸溜所でつくられるウイスキー「富士山麓」の魅力を体感できるコンセプトショップが、期間限定でオープンしている。こだわりのウイスキーやフードはもちろん、原酒タイプの飲み比べができるテイスティングセットやマスターブレンダーによるテイスティングセミナーも見逃せない。

文:WMJ

 

1973年11月に操業を開始した富士御殿場蒸溜所は、その名の通り、富士のふもとに位置している。蒸溜所の仕込み水を分析すると、富士山に降り積もった雪が溶けて大地に染み込み、約50年もの歳月をかけて蒸溜所の採水所にたどり着くのだという。磨き抜かれた天然水や清涼な空気など、ウイスキーづくりに理想的といえる自然環境が富士御殿場蒸溜所の大きなアドバンテージである。

また富士御殿場蒸溜所は、ひとつの蒸溜所でモルトウイスキーとグレーンウイスキーの両方をつくり、ボトリングまでをおこなう世界でも珍しい蒸溜所として知られている。そんな多彩な原酒をブレンドして生まれるのが、蒸溜所を代表するウイスキーブランド「富士山麓」だ。

この「富士山麓」の魅力を体感できる期間限定のコンセプトショップ「富士山麓 Experience Bar」が、6月16日から期間限定で東京ミッドタウンにオープンしている。バーに用意されたウイスキーは、樽出しのおいしさを気軽に味わうことができる「富士山麓 樽熟原酒50°」、熟成のピークを迎えた原酒を厳選し、ブレンドした「富士山麓 シグニチャーブレンド」、さらには稀少な長熟原酒の魅力が楽しめる「富士山麓 ブレンデッド18年 2016」など。だがこのコンセプトショップの見どころは、まだまだ他にもある。

 

原酒タイプ別の飲み比べを体験

 

「富士山麓 Experience Bar」の楽しみのひとつがテイスティングセット。ブレンディングの秘密に触れられる「富士御殿場蒸溜所の原酒タイプ飲み比べセット」や、3種類のウイスキーが味わえる「富士山麓飲み比べセット」がおすすめだ。

富士山麓シリーズのブレンディングをおこなっているのは、マスターブレンダーの田中城太氏だ。世界的なウイスキーアワード「アイコンズ・オブ・ウイスキー2017」で、最高賞の「マスターブレンダー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したばかりの名匠である。

その田中氏のブレンディング技術の一端を体験できる特別なメニューがある。その名も「富士御殿場蒸溜所の原酒タイプ飲み比べセット」。内容について、田中氏がみずから解説してくれた。

「セットには、『富士山麓』のブレンドを構成するモルト原酒2種類とグレーン原酒3種類が含まれます。これらの原酒すべてをひとつの蒸溜所でつくっているのが、富士御殿場蒸溜所の大きな特徴なのです」

モルトウイスキーは、フルーティタイプとモルティタイプの2種類を飲み比べる。それぞれに異なった方向性を持つフレーバーだが、共に濃厚で単体での完成度も高い。

「モルト原酒と共に、味わいの鍵を握るのが3種類のグレーン原酒です。1つめは一般的な連続蒸留マルチカラムでつくるライトタイプ。2つめは、バッチ式蒸留器のケトルでつくるミディアムタイプ。3つめは、ビアカラム&ダブラーを使用したバーボン風のヘビータイプです」

ライトタイプは日本で一般的なグレーンウイスキーと同タイプだが、しっかりとしたボディと樽香がある。ミディアムタイプはカナディアンウイスキーのスタイルを取り入れた味わいで、国際アワードの最高賞に輝いた長期熟成のシングルグレーンもこのタイプだ。そしてヘビータイプはバーボンスタイルの本格派。このように多様なグレーンウイスキーが1箇所で生産されていることに改めて驚く。

それぞれの原酒タイプを味わった後で「富士山麓 樽熟原酒50°」を試飲する。モルトとグレーンの多彩な風味が溶け合い、複雑だがしっかりとした味わいだ。このウイスキーのこだわりを田中氏が語る。

「蒸溜所で樽出しの原酒を飲んだみなさんは、いつもそのおいしさに驚かれます。そんな樽出し原酒の味をそのまま味わっていただきたいという思いで『富士山麓 樽熟原酒50°』はつくられています」

バーボンバレルと同じ180L容量の小樽に、加水して十分にアルコール度数を下げたスピリッツを入れる。あえて小さい樽で熟成させるのは、樽材との接触を増やして樽香を効果的に引き出すため。度数を下げるのは、ボトリングしても熟成のおいしさをそのまま味わえるようにするため。冷却濾過をしていないのも、同様のこだわりからだ。

田中城太マスターブレンダーがおすすめするフードとのマリアージュも体験したい。昆布や羊羹などの意外なおつまみも、驚くほど富士山麓シリーズの味わいにマッチする。

「ブレンドにはそれぞれのコンセプトがあります。『富士山麓 シグニチャーブレンド』はマチュレーションピークにこだわり、『富士山麓 ブレンデッド18年 2016』は約30年熟成の原酒を含む稀少な長熟原酒だけをブレンドしました。度数が高めだからこそ、加水して花開く香りも素晴らしい。それぞれの違いを理解して、自分にあった飲み方を見つけてください」

「富士山麓 樽熟原酒50°」は、濃い目のハイボールやオンザロック。「富士山麓 シグニチャーブレンド」は、トワイスアップ、ストレート、オンザロックなど。「富士山麓 ブレンデッド18年 2016」は、氷を入れずに水やソーダだけで味わうのがマスターブレンダーのおすすめだ。

 

セミナーの参加申し込みを受付中

 

「富士山麓 Experience Bar」のオープン期間中、6月24日、25日、29日には田中城太マスターブレンダーの解説を聞きながらウイスキーをテイスティングできる“「富士山麓 Experience Bar」限定テイスティングセミナー”が計5回開催される。参加費は無料だが、定員は各回約20名につき抽選制となる。ご希望の方は、6月18日(日)までにウェブサイトから参加を申し込もう。

ウイスキーと一緒に楽しむおつまみもバーの楽しみだ。同店で味わえるフードは、鰊の昆布巻き、黒糖羊羹、オレンジピール、ミックスナッツなど。一風変わったチョイスだが、田中城太氏いわく「富士山麓」と抜群のマリアージュが楽しめるおつまみばかりである。

「ヘビータイプのグレーンウイスキーに加水すると、甘いバニラ風味の他にオレンジの皮のニュアンスがあります。だから富士山麓には、オレンジピールがよく合うのです。意外に思われるかもしれませんが、黒糖羊羹や鰊の昆布巻きも驚きのマリアージュが実感できますよ」

「富士山麓 Experience Bar」の開催は6月30日まで。日時限定で、ドリンク(アルコール)購入者には樽出し原酒の提供も予定されている。素晴らしい環境とブレンディング技術から生み出される、唯一無比のウイスキーブランドをじっくりと体験してみよう。

 

富士山麓 Experience Bar


営業期間:2017年6月16日(金)〜6月30日(金)
場所:東京ミッドタウン B1アトリウム(東京都港区赤坂9-7-1)
営業時間:平日16:00~21:00(ラストオーダー 20:30)、土日11:00~21:00(ラストオーダー 20:30)、期間中無休

ドリンク
「富士山麓 樽熟原酒50°(ストレート・ロック・ハイボール)」
「富士御殿場蒸溜所の原酒タイプ飲み比べセット」
「富士山麓飲み比べセット」など

フード
「鰊の昆布巻き」
「黒糖羊羹」
「オレンジピール」
「ミックスナッツ」など

セミナー

開催場所:「富士山麓 Experience Bar」内特設セミナースペース
日時:6月24日(土)と25日(日)14:00~15:00/16:00~17:00、6月29日(木)19:00~20:00
応募方法事前Web応募(http://www.fujisanroku.jp/campaign/)による抽選制(各回20名程度)
※応募にあたっての注意事項はURLを参照ください。
応募期間:6月9日(金)0時〜6月18日(日)24時
参加費:無料

お問い合わせ先
キリン株式会社 キリンビールお客様相談室(フリーダイヤル)0120-111-560

キリンウイスキーの理念、こだわりの生産プロセス、蒸溜所見学などの情報発信をおこなっている富士山麓のオフィシャルサイトこちらから。

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