アイコンズ・オブ・ウイスキー 2020【第3回/全3回】
「アイコンズ・オブ・ウイスキー(以下IOW)」は、ウイスキー業界に貢献して貢献してきた人々への祝福。ノミネートから地域ごとの最高賞を選び、最終的な投票で今年の世界一を決める。最終回となる第3回は、流通の分野でメーカーとファンを地道に繋いでくれた企業と個人をご紹介。
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(複数店舗)
Cガース(イングランド)
シガー、タバコ、各種アクセサリーなどの豊富なセレクションを常備しているCガーズ。シガーの専門知識においては英国でも随一の水準を誇っている。オンラインでも存在感を発揮しており、リバプール、ナッツフォード、ノーフォーク、チェスター、ロンドンとイングランド中に支店を展開。充実したカスタマーサービスとリーズナブルな価格でファンに喜ばれている。
入賞
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(単一店舗)
ウイスキーブラザー(南アフリカ)
南アフリカのウイスキー販売店であるウイスキーブラザーは、販売する品揃えの多彩さにおいて傑出した存在。現在も常に約500種類もの商品を棚に常備している。ウイスキーファンのコミュニティーを作って、ただ情報交換するために小さなウイスキーブログを立ち上げたのが事業のスタート。やがてそのコミュニティーが大きく成長し、今ではおそらく南アフリカでもっとも幅広い商品を取り扱うウイスキーショップとして知られている。
入賞
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(空港免税店)
ビッグ5/ヨハネスブルグ国際空港(南アフリカ)
ビッグ5デューティーフリーは、南アフリカおよび世界各国のショップを選りすぐり、膨大な種類の商品を用意して国内4箇所の空港に免税店を展開している。顧客に便利で快適なショッピング体験を提供するのがビッグ5の狙い。お得なプロモーションを用意し、さまざまな言語を話せるスタッフの雇用にも力を入れている。スムーズな顧客体験は旅行客にも評判だ。
入賞
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(オンライン)
ラ・メゾン・デュ・ウイスキー(パリ、シンガポール) www.masterofmalt.com
ラ・メゾン・デュ・ウイスキーは、素晴らしいセレクションのウイスキーをはじめ世界中の高級スピリッツを多数取り扱っている。その経験と見識を発揮したオンラインショップも、その実力に驚嘆させられるばかりだ。豊富なセレクションはもとより、ユーザー体験でも高く評価されている。1956年に創設されたラ・メゾン・デュ・ウイスキーは、フランスでも屈指のスピリッツ専門店に成長した。珍しい希少なウイスキーの輸入販売でも高い実績がある。
入賞
スーパーマーケット・オブ・ザイヤー
ダン・マーフィーズ(オーストラリア)
大志にあふれた若きダン・マーフィーが、1952年にオーストラリアのメルボルンで食料品店の経営権を購入したのがビジネスのスタート。この店はダン自身の父親であるティモシー・マーフィーが経営するスーパーマーケットからわずか1km以内の距離にあり、あえて競合関係にする意図を持った開業だった。現在ではオーストラリア国内に220店舗以上を展開する大規模グループに成長している。
入賞
スーパーマーケット・オブ・ザイヤー(独自ウイスキーブランド)
リドルGB(ドイツ)
リドルが独自のプライベートボトルとして販売している幅広いウイスキーは、さまざまなタイプのウイスキーにバリエーションを広げている。これは英国で人気の高いウイスキーのトレンドを反映したもので、消費者の好みを丁寧に調査するスーパーマーケットである証だ。もちろん店頭でもオンラインでも低価格で魅力的なウイスキーを紹介し、取り扱うウイスキーの品質にも高い定評がある。
入賞
バイヤー・オブ・ザ・イヤー
ピート・ニュートン/ブース(イングランド)
第一級の食品とドリンクの品揃えで有名になったブース。その中でも各種プレミアムドリンクは、ショップにとって不可欠な部門である。セレクトショップにおけるバイヤーの能力は極めて重要だ。ピート・ニュートンは幅広いジャンルのスピリッツに注目し、その品質へのこだわりも人一倍。ブースにおけるウイスキーのセレクションは定評が高い。ショップが大きな成功を収めている現状は、ピート・ニュートンの功績なしで語れないだろう。
入賞
地区別の候補者も含めたアイコンズ・オブ・ウイスキーの全容はこちらから。