199号 テイスティングコメント 【後半/全2回】
from Issue 199
テイスティング:ベサニー・ブラウン、クリストファー・コーツ
世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。
※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。
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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。
およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。
推奨ボトル
テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。
※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。
ニコルズ&パークス スプリングバンク 25年 25年 49.1%
- 蒸溜所名: スプリングバンク蒸溜所
- 地域: キャンベルタウン
- 価格帯: £181〜
- 入手可能場所: 全世界
クリストファー・コーツSCORE8.6
- 香り
- ブラックベリー味のキャンディ、ライチ、ラズベリージャムを塗ったフルーツスコーン、ドーナツピーチ(平たいモモ)。タラゴンとホワイトセージを中心にしたミックスハーブ。パチョリとジャスミンを思わせるお香のような芳香。その底には石炭の粉や機械油のように工業的な匂いも潜んでいる。トフィー、ミルクチョコレート、ローストピーナッツなどの香りが下支えしている。
- 味
- 口当たりはミディアムボディ。酸味のあるパイナップル、焦がしたローズマリー、薬用リップクリームのようなワックス感。トフィー、カカオニブ、ディジェスティフ(食後酒)のような苦いハーブ風味。メンソールの感触に、レーズン、イチジク、デーツなどの風味が加わる。塩漬けにしたブランチドアーモンドを思わせる繊細な味。
- フィニッシュ
- 余韻は長い。ハーブ香とナッツ香を感じさせる後味。
- コメント
- 複雑で完璧なバランスを感じさせる伝統のウイスキー。熟成年が長くても、まったく活気を失っていない。
ベサニー・ブラウンSCORE8.6