2012年 ウイスキーマガジン ベストボトル発表

December 31, 2012

 

2012年中にウイスキーマガジン誌上でテイスティング・評価され、本サイトに掲載された103106号の80本のボトルの中からベスト10を発表する。
ランキングは、パネラー2名のスコア合計から算出した。

 

1.  グレンファークラス 1953
Score 18.5105号〉

2.  アンノック 35
 Score 18105号〉
2.  タリスカー 25
Score 18105号〉
4.  BBR グレンリベット1973
Score 17.9104号〉
4.  マスターズ・オブ・モルト シークレットボトリングシリーズ 30
Score 17.9104号〉
6.  ウィームス・ヴィンテージモルト ウインタースパイス 1982
Score 17.7104号〉
7.  ダンカンテイラー ピアレス グレンバーギ1985
Score 17.3104号〉
8.  マスターズ・オブ・モルト シークレットボトリングシリーズ 40
Score 17.2104号〉
8.  バルブレア 1975ヴィンテージ・セカンドリリース
Score 17.2106号〉
10. グレンリベット セラーコレクション1980
Score 17.1103号〉

やはり長期熟成ものの評価が高いことが分かる。特に1位のグレンファークラスは過去にリリースされた製品の中でも最も長い58年のエイジングを重ねたものだ。短期熟成ではなかなか本質を発揮できないシェリーカスクだが、ここまでの熟成を重ねれば間違いなく想像を絶する素晴らしいものになっている事だろう。スコアを見れば一目瞭然だ。

一方でアイラモルトのランクインがなかったのは驚きだ。これはランクインした長期熟成モルトに対し、アイラモルトに長期熟成のリリースが少なかったことが理由と言えよう。アイラモルトに限ったことではないが、近年叫ばれる長期熟成原酒の枯渇はアイラモルトにおいては特に深刻だ。ポートエレン、アードベッグの閉鎖などに代表されるアイラにとって不遇の80年代が、2010年代に入った今、ランキングとして顕著に表れた格好となった。このトレンドはまだしばらく続くのだろうか?

供給元の視点から見ると、オフィシャルとボトラーズの割合がちょうど半々になっており、オフィシャルの高クオリティやボトラーズのユニークさなど、市場の多様化を反映しているようだ。その中でもUKのショップオリジナルであるMaster of Maltからのランクインが2件ある点は驚きと共に、同社のカスク選定レベルが非常に高いことの証明である。近年では個人・企業問わず比較的手軽にオリジナルボトリングができるようになりつつあり、今後ショップオリジナルのボトリングがランキングを賑わすことも当たり前になるかもしれない。

103106号ではジャパニーズウイスキーが登場していなかったので評価されていないが、来年は掲載予定となっているのでぜひ楽しみにお待ちいただきたい

それでは、これをもってウイスキーマガジン・ジャパン2012年の総決算としたい。
皆様良いお年を 、良いウイスキーとともに… 乾杯!

カテゴリ: Archive, features, TOP, 最新記事, 風味