モルトとピートが輝く新感覚のジン「ニッカ ジンスパイア」が近日発売
文:WMJ
世界的なクラフトジンのブームは、近年のウイスキー人気とも深い関連がある。新しく設立されたクラフトディスティラリーの多くが、ウイスキーの熟成を待つ間にジンの生産も始めたからだ。各メーカーはスピリッツやボタニカルの個性で独自色を訴え、消費者もジンの多様な香味や食中酒としての面白さに気づき始めた。アサヒビールによると、国内市場におけるジンの課税出荷数量は2016年から約2.7倍に増加している。
そんな中で、この9月には今までになかった新感覚のジンが登場する。特に驚きなのは、それが日本のウイスキーを代表するニッカウヰスキーのブランドから発売されるということ。ウイスキーづくりからひらめき(インスパイア)を得て生み出された、その名も「ニッカ ジンスパイア」である。
この「ニッカ ジンスパイア」は、ニッカウヰスキーが長年培った浸漬や蒸溜の技術で、ジンに使用される素材ごとの個性を引き出している。ジュニパーベリーをはじめとする10種類以上のボタニカルはもちろん、本来はウイスキー用のヘビーピートモルトも浸漬させて蒸溜したモルトスピリッツも使用されているのだという。
ウイスキーメーカーから生まれた、爽やかさとモルトの厚みを感じさせる新感覚のジン。その味わいを確かめるべく、おすすめの飲み方をトライしてみた。
ユニークな味わいを楽しむ
最初に試したのは、「ジンスパイア ジンハイボール」。氷の入ったグラスにジンスパイア30mlと炭酸水90mlを注ぎ、軽く混ぜたあとにレモン1片を入れる。レモンは絞らないほうがジンの味わいを繊細に感じ取れるそうだ。口に含むと、確かにスピリッツからモルト由来の甘味が伝わってくる。生レモンの爽やかさで飲み飽きせず、食中酒にぴったりの味わいだ。
ハイボールよりも、さらにじっくりとスピリッツの香味を楽むなら「ジンスパイア&ウォーター」も良さそうだ。ニッカウヰスキーの商品ということもあり、ウイスキーのトワイスアップ風に1:1で割れば、ジンのハーバルな香りがどこまでも引き立つ。水の量を増やして1:3にすると、今度はモルトの優しい甘みが強調されてくるから不思議だ。ボタニカルのハーブ香、モルト由来の甘みやコク、そしてピート感などが、水の比率によって異なった表情を見せてくれる。
冷たい緑茶で割った「ジンスパイア&グリーンティー」も面白い。ジンスパイア30mlに緑茶90mlを加えて軽く混ぜれば、 緑茶の優しい甘さと旨味、ほろ苦い後味が、ジンスパイアのコク深い味わいと絶妙に調和する。これなら繊細な味わいの和食にも合いそうだ。
そして定番のオンザロックで味わう「ジンスパイア ロック」は、ジンそのものをストレートに感じられる飲み方。複雑な香りと味わいが、時間とともに変化する。ゆっくり氷が解けていくに従って、奥の方からピート香が立ち上がってくる感覚は新鮮だ。夕食後、ゆったりと秋の夜長を楽しめそうな一杯だ。
ジンらしい爽やかな味わいと、モルトの厚みを感じさせるふくよかな香味。ハイボールにしたときの切れ味は、食中酒としての実力をはっきりと印象づける。このモルト香には、焼肉やエスニック料理のようにしっかりと味付けした料理がよく合うだろう。また穏やかなピートの余韻は、焼き鳥などの炭火料理やスモークサーモンなどの燻製料理も引き立ててくれるはずだ。
黒色と金色を交差させたパッケージが、ジンとモルトのバランスを表現している。これからますますお酒が美味しくなる季節。現代のイノベーションを感じさせる新しいスピリッツの世界と出会ってみよう。
ふくよかなモルト香とスモーキーな余韻を湛えた飲みごたえのあるジン。「ニッカ ジンスパイア」の商品情報はこちらから。