「ザ・グレンリベット ナデューラ オロロソ」発売
6月1日に発売となるザ・グレンリベットの新商品。ディナーとのマリアージュという形で行われた発表会にお邪魔した。
ゲール語で「ナチュラル、自然」という意味を持つ「ナデューラ」。その名の通り、カスクストレングス、ノンチルフィルタリング、ノンカラーリングという特徴で、多くのファンを魅了している。その「ナデューラ」が、オロロソシェリー樽100%のアイテムとしてリニューアル…「ザ・グレンリベット ナデューラ オロロソ」となって6月1日より発売されることとなった。
発表会は、「ザ・グレンリベット アルファ」が登場した際にも素晴らしいマリアージュを提案したスペイン料理の名門、小笠原伯爵亭で行われた。
まず、このローンチイベントのために来日したインターナショナル・ブランドアンバサダーのケン・リンジー氏がこのニューアイテムを紹介。
「今回、この『ナデューラ オロロソ』を日本でご紹介できることを大変嬉しく思います。ザ・グレンリベットが誇る200年の歴史、その伝統的な製法を生かした姿がこの『ナデューラ』です。
蒸溜所の樽に指を入れて味わうそのままのフレーバー、とくにこの新商品では最高品質のシェリー、オロロソの樽で熟成した原酒だけを使用しています。100%オロロソ樽熟成というアイテムは、ザ・グレンリベットでは初めての試みです。ぜひお楽しみ下さい」と語った。
実際にテイスティングしてみると、香りはアプリコット、キャラメル、かすかにホワイトペッパーやシナモンのスパイス感。味わいはリッチであたたかく、バナナやオレンジなどのフルーティーさの先に、ほんのりとした苦味。加水をするとクリームブリュレ、ブラウンシュガー、プラムのコンポート。なめらかで、かすかにレザーやアンティーク家具のようなウッディさがあり、最後はダークチョコレートが引き締める。複雑で余韻の長いフィニッシュ。
そしてこの「ナデューラ オロロソ」をはじめとするザ・グレンリベットにぴったりのスペイン料理を、小笠原伯爵亭のシェフが考案。
前菜は「帆立とイベリコ・レングアのスモーク ウイスキーサーヴァー ザ・グレンリベット12年のアイレ ルッコラのペースト」。
スモークしたイベリコ豚のレングア(舌)と帆立の潮っぽさを、ハーブの香りで爽やかにまとめている。合わせるのは「12年」。軽やかですっきりとしたアロマがそれぞれの食材にマッチし、食欲を刺激する。最初の一品に最適な組み合わせだ。
その次に米料理が登場するのもスペイン料理ならでは。
「ホロホロ鳥のアロスメッソ 海のエッセンスとアスパラガス ザ・グレンリベット15年のゼラチン」だ。
野性味のあるしっかりした肉質のホロホロ鳥、食感にアクセントを与えるアスパラ、ムール貝やオマールを使った濃厚なソースと、海、山、畑の恵みが豊かな調和をもたらしている。
こちらは「15年」を合わせ、コクのある料理に負けないフルボディなフレーバーを楽しめる。
3品めは魚料理、「真鯛のプランチャ イカのタリアテッレ 黒ニンニクのアリオリ 柑橘のアクセントとともに」。
平打ちパスタのようにカットされたイカにシトラス系のソースが絡まる、斬新な味わい。
合わせる「18年」のぐっと厚みのあるボディとまろやかな風味に、濃厚なソース、パリッとした鯛の表面の香ばしさとあっさりした白身の甘さが引き立つ。
メインの肉料理は「特選牛とコラーゲン 菜の花、パースニップのクレモソ ナデューラオロロソソース」。
パースニップの柔らかな甘みのクレモソと香ばしく焼きあがったビーフにシェリーのほろ苦いソースが見事なハーモニーを奏でる。ジェノベーゼソースのアクセントも肉の深みを引き出す。とろりとした脂の旨味が、ともに愉しむ「ナデューラ オロロソ」のリッチな味わいと共鳴している。非常に満足度の高いペアリングだ。
デザートには「メレンゲの白い球体 アーモンドのキャラメリゼ カンパリのソルベとみかんのクランブル」。
メレンゲの中にオレンジのジュレが隠れており、カンパリの赤とともに見た目も鮮やか。メレンゲのさくさくふわりとした食感が楽しい。
クランブルとカンパリが軽やかなビターさを添え、バランス良く漂うような甘さでペアリングディナーを締めくくる。
「ザ・グレンリベット」はこれまでも食中酒としてのシングルモルトの楽しみ方を提案してきたが、「ナデューラ オロロソ」の登場によってさらにその幅は広がっていくようだ。もちろん、食後のひとときやバーでグラスを傾ける時にも最高のパートナーだ。
現行の「ナデューラ」は残念ながら終売となるが、近々発売となるこの「ザ・グレンリベット ナデューラ オロロソ」をぜひ様々なシチェーションで愉しんでいただければと思う。