アイコンズ・オブ・ウイスキー2014発表【前半／全2回】
今年で第12回目を迎えた「アイコンズ・オブ・ウイスキー」（IOW）は、本誌発行元である英国パラグラフ・パブリッシング社が毎年開催する世界的なコンテストである。2014年の結果を2回に分けてお届けする。
ワールド・ウイスキー・アワード（WWA）がウイスキーそのものを評価するのに対し、IOWは世界のウイスキー業界に著しい貢献を果たしたメーカー、蒸溜所、人物、小売店などを表彰するために設立されたものである。 各9部門の審査は、業界内より提出された膨大なノミネートから中立的な審査員が上位の入賞者を選定し、最終的な投票によって受賞者が決定される。本年は新カテゴリー「ディスティラリーマネージャー」「ビジターセンターマネージャー」を設定。どちらも非常に素晴らしい人選であり、価値ある賞となった。 数ヶ月に及ぶ議論、吟味、投票の末に選ばれた、栄えある今年の「アイコン」たちを紹介しよう。
ウイスキーディスティラー・オブ・ザ・イヤー
ディアジオ（スコットランド）
商品の幅は非常に広く、ハイランド地方に150万ポンド近くの投資を行っている。さらに穀物の生産力増強や蒸溜所の新設など地域への貢献も大きい。 ブランドイメージ保持と向上の 重責に耐え、信頼に足る商品を供給している。
入賞
アイリッシュ・ディスティラーズ社 （アイルランド）
バッファロートレース蒸溜所 （アメリカ）
バルコンズ蒸溜所 （アメリカ）
ウイスキーディスティラリーマネージャー・オブ・ザ・イヤー
マイケル・ヘッズ（アードベッグ蒸溜所）
アイラ男のマイケル・“ミッキー”・ヘッズは2007年から一貫した品質のウイスキーを生み出している。ラフロイグのピート湿原からキャリアをスタートさせ、アシスタントブルワーとなり、現職に就く前はジュラ蒸溜所のマネージャーであった。ウイスキー業界歴34年目を迎える。
入賞
ジャン・ドニー（グラン・アー・モー 蒸溜所 フランス）
パーカー・ビーム（ヘブンヒル蒸溜所 アメリカ）
ウイスキービジターセンターマネージャー・オブ・ザ・イヤー
ティシュ・ハーカス（カナディアンクラブ・ブランドセンター カナダ）
カナディアンクラブの芸術性あふれる建物に加え、ティシュの詳細な説明。2013年には世界中から15,000人のビジターを迎え、カナダの代表的なブランドとして広くアピールした。マニアックなウイスキーファンも著名人も、彼女のホスピタリティとウイスキーづくりのポリシー、フロアを埋め尽くすカナダの影響力ある芸術家による作品の数々に感銘を受けた。
入賞
パット・レトソン（ハイランドパーク蒸溜所）
キム・ベネット（ジムビーム・アメリカンスティルハウス）
ウイスキーアンバサダー・オブ・ザ・イヤー
マイケル・フォガティ（L・マリガン・グローサー／スワロウ アイルランド）
ウイスキーへの情熱と、特にアイルランドでのウイスキー業界から厚い信頼。数々の賞に入賞するダブリンのパブ「L・マリガン・グローサー」とイベント部門を受け持つ「スワロウ」のオーナーのひとりであり、ウイスキーを担当している。ウイスキープロモーションのエキスパートであり、彼の知識、温かい接客でウイスキーファンになったという例は数多い。
入賞
デイヴィッド・メイアー（バルブレア蒸溜所）
ジミー・ラッセル（ワイルドターキー）
デイヴィッド・ブラックモア（グレンモーレンジィ）
【後半に続く】
