アサヒビールが4種類の輸入ウイスキーを新発売する。いずれも世界的な著名ブランドによる個性的なバリエーションだ。ウイスキーのプロフェッショナル、牧基親氏と共にテイスティングしてみよう。

文:WMJ
 

ウイスキー人気が拡大するにつれ、ファンの好みもどんどん多様化してくる。お気に入りの銘柄も楽しみながら、未知の味わいにも出会ってみたい。個性的な輸入ウイスキーのバリエーションを飲み比べてみれば、そこから無限の世界が広がってゆく。

アサヒビールが、この3月に4種類の輸入ウイスキーを同時発売する。その内訳は、スコッチウイスキーが2種類、アイリッシュウイスキーが1種類、アメリカンウイスキーが1種類とバラエティ豊富だ。どれも歴史ある蒸溜所から生まれたユニークな味わいという共通点もある。

各商品の横顔を紹介してくれるのは、マスター・オブ・ウイスキーの資格を持つアサヒビールの牧基親氏。グラスを片手に新しい旅へ出かけてみよう。

 

シェリー樽熟の魅力を実感させるスコッチウイスキー

 

新商品の筆頭は、スコッチウイスキー『グレンドロナック 15年』だ。グレンドロナック蒸溜所は、1826年に創業されたスコットランド屈指の歴史を誇る蒸溜所。東ハイランドのフォルグ渓谷に位置し、シェリー樽によるウイスキー熟成のエキスパートとして日本でも広く知られている。牧基親氏が、蒸溜所の魅力を説明する。

「グレンドロナックといえばシェリー樽熟成。高価なシェリー樽と小規模生産にこだわっている蒸溜所です。2005年までは石炭による直火蒸溜を続けていました。今回発売される『15年』も、当時の製法で蒸溜された原酒が味わえます」

『グレンドロナック 15年』は、ペドロヒメネス樽やオロロソシェリー樽で15年以上貯蔵した原酒を使用し、濃厚で力強い味わいとともに滑らかな口当たりが魅力だ。グラスに鼻を入れると、明確なシェリー樽熟成の香り。口に含んだ瞬間、シルクのような滑らかさと複雑な風味にうっとりする。

「定番の『12年』はペドロヒメネス樽熟成原酒やオロロソシェリー樽熟成原酒をバランスよく融合した定番。また『18年』はオロロソシェリー樽のみで濃厚かつ複雑なシェリーのフレーバーが感じられる味わいに仕上げています。今回発売される『15年』は、いわば12年と18年のいいとこ取りをしたウイスキー。非常に優れたバランスが特長で、発売直後からさまざまな賞に輝いています」

 

フルーティーなスペイサイドモルトとシェリー熟成の融合

 

スコッチウイスキーでもうひとつの新商品が『ベンリアック 12年 シェリーウッド』だ。1898年に創業されたベンリアック蒸溜所は、スペイサイドらしいフルーティーな酒質を土台に、ノンピートタイプとヘビーピートタイプのシングルモルトウイスキーを製造するユニークな蒸溜所としても知られている。

マスター・オブ・ウイスキーの資格を持つアサヒビールの牧基親氏。日本の消費者にも人気が高いシェリー樽熟成のウイスキーをじっくりと味わった。

「ベンリアックはスペイサイドの中心にある蒸溜所で、まさしくスペイサイドらしい華やかでバランスの良い味わいが魅力です。苦苦難の歴史を経験しながら今でもフロアモルティングを一部おこなっており、多彩な樽熟成で幅広い味わいを楽しませてくれます。定番品の『10年』は安心して楽しめるスペイサイドの王道。『キュオリアシタス10年』はピートのスモーク香を融合させたユニークな商品です。そして今回の『12年 シェリーウッド』では、シェリー樽由来の芳醇な甘みとスペイサイドらしいフルーティーな味わいが同居する新境地を見せてくれました」

シェリー樽熟成原酒に、オロロソ樽フィニッシュ熟成原酒やペドロヒメネス樽フィニッシュ熟成原酒をヴァッティングしているという。テイスティングしてみると、芳醇な甘みとフルーティーな味わいが繊細に融合している。

「同じシェリー樽熟成も、グレンドロナックより少しドライに感じられるのではないでしょうか。非常にバランスがよく、シェリー熟成の味わいを初めて体験する人にも自信を持っておすすめできる味わいですね」
(つづく)

 

グレンドロナック 15年

容量:700ml

アルコール分:46%

発売日:3月26日(火)

参考小売価格:10,800円(消費税別)

 

ベンリアック 12年 シェリーウッド

容量:700ml

アルコール分:46%

発売日:3月26日(火)

参考小売価格:6,300円(消費税別)

 

グレンドロナック、ベンリアック、ブッシュミルズ、ウッドフォードリザーブなど、世界的なプレミアムスピリッツの商品情報を網羅したアサヒビールの公式ウェブサイトはこちらから。

 

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