189号 テイスティングコメント 【前半/全2回】

March 13, 2023

from Issue 189

テイスティング:ベサニー・ワイマーク、クリストファー・コーツ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

グレンマレイ ウェアハウス1 オロロソフリーマチュアード    60.0%

  • 蒸溜所名: グレンマレイ蒸溜所
  • 地域: スペイサイド
  • 価格帯: £71-120
  • 入手可能場所: 英国

ベサニー・ワイマークSCORE8.4

香り
クレメンタインの果肉。全粒粉トーストとコロンビア産のコーヒー。カスタードプリンのタルトとシロップ漬けのイチジクを思わせるリッチな香り。松の実とバタースコッチ。
口当たりはミディアムボディ。シロップに漬けたフルーツケーキ用のドライフルーツ。ジューシーなオレンジ、ダークチョコレートのトリュフ。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。オレンジオイルとチョコレートで包んだペパーミントクリームのような後味。
コメント
黒っぽい果皮のフルーツを思わせる香味が素晴らしい。オールドファッションドにしたら美味しそうな味わい。

クリストファー・コーツSCORE8.4

香り
甘酸っぱいソースをかけた衣付きのフライドチキン。ペアドロップキャンディ、ビーズワックス、ハニーウォーター、爽やかな青リンゴ、樟脳などの香り。ダークチョコレート、ヒノキ、バターのアイシングを乗せたコーヒーケーキ。樹液や落ちた枯れ葉のような匂いもある。
口当たりはライトボディからミディアムボディ。コーヒーと焼いたクリ。キノコのバター炒め。洋ナシ、オレンジ、クローブを添えたビーフ料理。ナツメグ入りのカフェラテとアーモンド入りのビスコッティ。少しアルコールの辛味もあるが、水を加えると穏やかになっていく。
フィニッシュ
余韻は長い。フルーツ風味と肉っぽい印象の後味が続く。
コメント
スコッチウイスキーとしては風変わりな香味の変化を見せるが、試して見る価値はありだろう。



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