195号 テイスティングコメント 【後半/全2回】

January 22, 2024

from Issue 195

テイスティング:ベサニー・ワイマーク、クリストファー・コーツ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

ゴードン&マクファイル 1976 バンフ蒸溜所1976    50.4%

  • 蒸溜所名: バンフ蒸溜所
  • 地域: スペイサイド
  • 価格帯: £181〜
  • 入手可能場所: 全世界

ベサニー・ワイマークSCORE8.6

香り
極めてフローラルな香りだが、ドライフラワーに近い感触。砂糖漬けにした柑橘類の皮を思い起こさせる。キャラメルとマッチの匂い。新鮮なローズマリー、セロリの葉、パセリなどの香り。焼いた核果類、ダムソンのジャム、ショウガ粉などの印象。
口当たりはフルボディ。ジンジャーケーキ、キャラメル、シェリー酒漬けのレーズン、新しい革製品のような感触。鴨のプラムソース。カシスのジャム。黒コショウコーンとオレンジ風味のミルクチョコレート。マッチを擦ったような煙っぽさがわずかに残る。
フィニッシュ
フローラルな紅茶とバター風味のフルーツローフ。最後に甘いオークの後味。
コメント
味わい深い熟成感。さまざまな香味が折り重なったスペイサイドモルト。

クリストファー・コーツSCORE8.8

香り
ハリエニシダ、砂糖漬けのライム、青っぽい草の香り。メドウスイート、ジャスミン、摘みたてのタイムなどの野花。ピーチ味のキャンディー、アーモンド入りのビスコッティ、淹れたてのコーヒー、糖蜜のタルト、新しい革製品などの感触。
口当たりはフルボディ。リンゴ、オレンジ、ライムのコーディアルを飲んでいるような趣き。グレープフルーツ、フィノシェリーを飲んでいるような酵母香もかすかに感じる。カシューナッツの香りが広がっていく。ジャックフルーツ、酸味の強いホオズキ、豆乳入り紅茶などを思い起こさせる風味。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアムから長め。レモンライム味のハードキャンディを思い起こさせる後味。
コメント
熟成したウイスキーの長所を網羅しながら、力強い若さも併せ持った味わい。



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