136号 テイスティングコメント【前半/全2回】

August 31, 2016


from Issue 136

テイスティング:クリス・グッドラム、ジョエル・ハリスン


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってRecommendedもしくは Editors Choice が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

ロンバード ジュエルズ・オブ・スコットランド グレンユーリーロイヤル 1973 カスク#68671973    50.0%

  • 蒸溜所名: グレンユーリーロイヤル蒸溜所
  • 地域: ハイランド
  • 価格帯: -181
  • 入手可能場所: 全世界

クリス・グッドラムSCORE9.5

香り
生命力にあふれた、驚くほどトロピカルな香り。パイナップル、メロン、アンズ、マンゴー、そしてゴージャスで粉っぽい成熟したアメリカンオークの香り。ホワイトチョコレート、大麦、ライム、洋ナシ、モルト、塩っぽいミネラルなどの香りに、ウイスキーの品格がにじみ出る。
ミネラル風味が増す。アカシアのハチミツ、サクサクのハニーコム、大麦、たくさんのトロピカルな フルーツ。柑橘風味とアルコールが甘味の台頭を抑えているが、ゴージャスでクリーミーかつ粉っぽいオーク風味が盛大にやってきて、かすかにプラリーヌとスパイスのニュアンスもある。
フィニッシュ
余韻は長めで、くっきりとしている。ハチミツでコーティングしたアルザス風の白いフルーツ、オーク、プラリーヌ、ドライなスパイスなどの風味が持続する。
コメント
このウイスキーの素晴らしさを説明するには、いくら文字数があっても足りない。

ジョエル・ハリスンSCORE9.2

香り
古風なウイスキーに特有の、粉っぽくて古めかしい香り。白檀、さくらんぼの種、リッチなバニラ、柔らかな革、タバコの煙、おがくず。シンプルだが素晴らしい。
口に含んでも、間違いようのない古風なスタイルのウイスキーの風味。粉っぽく、白檀のような香りがある。ロンドンのジャーミンストリートで、オードトワレまでを自社でつくる最高級紳士洋品店に入っていくような感じ。
フィニッシュ
繊細なオーク香が、類まれなバランスをもたらしている。
コメント
クラシックなスタイルのウイスキー。その真意を知りたければ、自分で買って飲むしかない。



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