130号 最新テイスティング【後半/全2回】

December 23, 2015


from Issue 130

テイスティング:クリス・グッドラム、チャールズ・モンタナーロ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。


【←前半】

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によって「ウイスキーマガジン特選」,「コストパフォーマンス抜群」,「ウイスキーマガジンおすすめ」が決定されます。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

ロンバード ジュエルズ・オブ・スコットランド スプリングバンク 19691969    41.1%

  • 蒸溜所名: スプリングバンク蒸溜所
  • 地域: キャンベルタウン
  • 価格帯: -181
  • 入手可能場所: 全世界

クリス・グッドラムSCORE9.3

香り
一度香りを嗅いだだけで、どこの蒸溜所のウイスキーであるか間違えようがない。クラシックで、粉っぽく、非常に成熟している。主張が強いながらもソフトなシェリーウッドのタンニン、アルマニャックのようなプルーン香、プラム、レーズン、甘いレッドグレープ、オレンジ、クルミ。かすかにフレンチコーヒー、粉っぽいスミレと香水の匂い。非常にしっとりとして、退廃的なまでにジューシー。背後では海辺の匂いがかすかに漂い、繊細なスモークとコショウのようなスパイスもある。
美しい熟成の成果。乾燥プラム、プルーン、レーズンが、すべてダークチョコレートとやわらかなシェリーウッドのタンニンに包まれている。かすかにスミレのポプリ、香水、ふんだんな粉っぽいシェリー由来のスパイスが味覚に押し寄せる。なんと豊かな味だろう。
フィニッシュ
素晴らしい長さ。軽く塩気を帯びたドライフルーツ、甘いスミレの芳香、粉っぽいピート香が持続する。
コメント
おお。おおお。おおおお。おおおおお!(言葉にならない。)

チャールズ・モンタナーロSCORE8.4

香り
驚くべき香り。潮気、皮革、スグリ。海辺にいるような気分を思い起こさせる。明確にオイリーかつ蝋のような匂いがあり、深いモルト香を伴っている。
美味。甘い大麦風味、ビスケット、バターを塗りたてのトースト、かすかなアーモンドが、オレンジとカカオニブに移行する。心地よい潮とスモークの風味は一貫してそこにある。
フィニッシュ
オイリーでフルボディ。くっきりとしたオーク香を伴うヨード。
コメント
最初に香りを嗅いだときから、最後の一口までずっと楽しめるウイスキー。火にあたりながらいつまでもゆっくりと飲んでいたい。



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