アイコンズ・オブ・ウイスキー 2021【第3回/全3回】
「アイコンズ・オブ・ウイスキー(以下IOW)」は、ウイスキー業界に貢献して貢献してきた人々への祝福。ノミネートから地域ごとの最高賞を選び、最終的な投票で今年の世界一を決める。最終回となる第3回は、流通の分野でメーカーとファンを地道に繋いでくれた企業と個人をご紹介。
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(複数店舗)
ビニーズ・ビバレッジ・デポ(アメリカ)
ビニーズ・ビバレッジ・デポは、シカゴを中心に展開される家族経営の大型ストア。ワイン、スピリッツ、ビールの品揃えではアメリカ中西部を代表する大型ストアとして1948年から運営されてきた。イリノイ州全土に配置された44店舗では、世界中で生産された高品質のウイスキーがずらりと並んで消費者を楽しませてくれる。
入賞
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(単一店舗)
ケルティック・ウイスキー・ショップ(アイルランド)
ケルティック・ウイスキー・ショップは、アイルランドを代表するウイスキーショップ。店舗は首都ダブリンの中心地にある。2003年6月に開店して以来、アイリッシュウイスキーのメーカー各社と強い絆を築いてきただけでなく、消費者の声にもしっかりと耳を傾けている。いつもカッティングエッジな商品構成を提供できるのは、そんな不断の努力の賜物だ。
入賞
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(空港免税店)
エアリアンタ・インターナショナル (ARI)/ザ・ループ(ダブリン空港)「アイリッシュ・ウイスキー・コレクション」
エアリアンタは、欧州、中東、アジア太平洋、南北アメリカで免税製品および課税製品を販売する小売店を所有管理し、グローバルなトラベルリテールの世界で最大規模の企業として台頭している。ダブリン空港にある 「ザ・ループ」は、オープン時より消費者の嗜好を細かく分析することで新しい商品構成を提案し、大好評を博すことになった。特に「アイリッシュ・ウイスキー・コレクション」は、洗練されたアイルランド産のウイスキーを「ザ・ループ」に提供するために構成されたコレクション。「ザ・ループ」のショッピング体験に不可欠な一要素として人気を博している。
リテイラー・オブ・ザ・イヤー(オンライン)
ウイスキー・エクスチェンジ(イングランド)
1999年に家族経営の事業として創設されたウイスキー・エクスチェンジ。ここ20年にわたって力強く成長を続け、ウイスキーとスピリッツを専門とするトップレベルのオンライン販売店に成長した。長年にわたって、ウイスキー・エクスチェンジはひとつの企業哲学を守り続けている。それは決して現在の成功に安住しないこと。本物のヘリテージや高品質へのこだわりにあふれた新商品を見つけ出し、平時からユーザーのショッピング機能を改善することで、顧客の維持と開拓に成功している。
入賞
スーパーマーケット・オブ・ザイヤー
テスコ(イングランド)
今年のスーパーマーケット世界一は、さまざまな国で食料品や雑貨の小売店を展開する英国資本のテスコ。スーパーチェーンの総収入としては世界第3位の規模を誇り、欧州5カ国で店舗を運営している。いつでも際立って幅広いウイスキーのセレクションを用意しており、なかでもスコッチウイスキーは明確な重要視によって他チェーンと差別化。アイラやスペイサイドはもちろん、海を超えてアイルランドやテネシーに至るまで、ウイスキー愛好家でもスピリッツ初心者でも心躍るような品揃えで定評がある。
入賞
スーパーマーケット・オブ・ザイヤー(独自ウイスキーブランド)
リドル(イングランド)
リドルによる自社ブランドのウイスキーは、多彩なバラエティをさらに広げて力強く成長を続けている。英国で親しまれているさまざまなスタイルのウイスキーを完璧に反映したラインナップだ。年を経るごとに、ウイスキー商品を企画するリドルの実力は証明されてきた。スーパーマーケットとして消費者の意見にしっかりと耳を傾け、商品価格も固定しない方針で、素晴らしい品質のウイスキーを数多く提供している。
入賞
バイヤー・オブ・ザ・イヤー
ブレット・ポントーニ/ビニーズ・ビバレッジ・デポ(アメリカ)
ブレット・ポントーニは、 ビニーズ・ビバレッジ・デポが取り扱う素晴らしいスピリッツのポートフォリオを管轄している。最新のトレンドを敏感に読み取り、今後の予測を立てるのはもちろんのこと、自らが新しいトレンドを仕掛けるのもブレットの役割だ。その証拠に、アメリカでクラフトスピリッツのブームの波がやってくる以前から、ビニーズの棚にスモールバッチの商品を並べ始めたのもブレットのアイデアだった。その慧眼は見事に証明され、ウイスキーシーンの先導者として本物の信頼を得るようになったのである。
入賞
地区別の候補者も含めたアイコンズ・オブ・ウイスキーの全容はこちらから。