アイコンズ・オブ・ウイスキー 2023【第3回/全3回】

April 5, 2023

「アイコンズ・オブ・ウイスキー(以下IOW)」は、ウイスキー業界に貢献して貢献してきた人々への祝福。ノミネートから地域ごとの最高賞を選び、最終的な投票で今年の世界一を決める。最終回となる第3回は、ボトリングや流通の分野でメーカーとファンを地道に繋いでくれた企業と個人をご紹介。


 


 

インディペンデントボトラー・オブ・ザ・イヤー

ロスト・ランタン・スピリッツ(アメリカ)

2020年に米国バーモント州で創業されたロスト・ランタンは、スコットランドの伝統を踏襲しながら新しいアメリカンウイスキーに焦点を当てる独立系ボトラー。創業者たちの使命は、ウイスキー愛好家が他の方法では知り得ないような蒸溜所やウイスキーを発見できるようにすること。すでに米国13州から17軒の蒸溜所がつくった30数種類のシングルカスクウイスキーをリリースした。透明性を重視する方針で、ラベルには原酒の蒸溜所名を明記している。

 
入賞

  • トゥー・スタックス・ウイスキー(アイルランド)
  • マスター・オブ・モルト(イングランド)
  • レディ・オブ・ザ・グレン(スコットランド)

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    リテイラー・オブ・ザ・イヤー(複数店舗)

    ウイスキー・ブラザー&カンパニー(南アフリカ)

    2020年のアイコンズ・オブ・ウイスキーでは、リテイラー・オブ・ザ・イヤー(単一店舗)に選ばれたウイスキー・ブラザー&カンパニー。この2年間でヨハネスブルグに2店舗をオープンし、こじんまりとしたサイズながら変わらぬ顧客サービスと商品ラインナップでプレミアムなショッピング環境を提供している。支店でもウイスキーに特化し、南アフリカ最大の品揃えを確保。ウイスキーブック、テイスティングセット、グラスウェア、そしてこれまで都市部では入手できなかったブランドや蒸溜所のシングルカスク限定品も販売する。

     
    入賞

  • トニック(インド)
  • >エアリアンタ・インターナショナル (ARI)(アイルランド)

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    リテイラー・オブ・ザ・イヤー(単一店舗)

    提供:グレンタレット

    マッカラム・アンド・サンズ・ウィスキー・カンパニー(アメリカ)

    2021年にオープンしたマッカラム・アンド・サンズ・ウィスキー・カンパニーは、ゲストに贅沢な体験を提供することを追求した独立系ウイスキーショップ。特にウイスキー販売の経験もなく創業したマキシンとグレンだが、豊富な知識と顧客体験をキュレーションする情熱にあふれている。ゲストの教育を優先する方針や、さまざまな価格帯のスピリッツを網羅した品揃えが評判となって繁盛している。

     
    入賞

  • ザ・セラー(インド)
  • ケルティック・ウイスキー・ショップ(アイルランド)
  • ゴードン&マクファイル・サウスストリート(スコットランド)

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    リテイラー・オブ・ザ・イヤー(空港免税店)

    エアリアンタ・インターナショナル (ARI)(アイルランド)

    エアリアンタ・インターナショナル(ARI)は、世界中のトラベル・リテールでも最大級の小売業者だ。「アイリッシュウイスキー・コレクション」で有名なダブリン空港「ザ・ループ・デューティーフリー」の親会社でもある。「ザ・ループ」はアイリッシュウイスキーや国際的なトップブランドのウイスキーを取り揃え、乗客に定評の高いショッピング体験を提供している。店内ではデジタル技術や先進的な設備を次々に導入し、ブランドごとの特別棚も設置されている。

     
    入賞

  • ムンバイ・デューティ・フリー(インド)

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    リテイラー・オブ・ザ・イヤー(オンライン)

    マスター・オブ・モルト(イングランド)

    さまざまなスタイルやテイストのウイスキーを常時3,800本以上取り揃えているマスター・オブ・モルト。希少なハイエンド商品、フラッシュセール品、30mlのサンプル品など、あらゆる予算に対応できる内容が人気だ。各商品には親しみやすい解説文も付き、ブログ特集、キャンペーン、クリエイティブなSNSコンテンツなどの併用でユーザーの利便性を高めている。昨年はショッピング体験を向上させるため、サイトの全面的な仕組みとデザインが刷新された。

     
    入賞

  • ケルティック・ウイスキー・ショップ(アイルランド)
  • TyndrumWhisky.com(スコットランド)

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    スーパーマーケット・オブ・ザイヤー

    ウェイトローズ(イングランド)

    すでに豊富な品揃えを誇るウェイトローズだが、世界的なウイスキー需要の高まりに応えて世界各国の新銘柄を継続的に追加している。2022年9月のプレス向けテイスティングでも、新たに4つのラインが発表されたばかりだ。現在は合計180種類のウイスキーを販売しており、ハイランドの僻地でつくられたシングルモルトから日本の珍しいブレンデッドウイスキーまでが各支店やオンラインで購入できる。スーパーマーケットの店頭では、買い物客が自分にぴったりのウイスキーを見つけられる詳細なガイドも提供している。

     
    入賞

  • 該当なし

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    バイヤー・オブ・ザ・イヤー

    アリー・アルパイン/ケルティック・ウイスキー・ショップ(アイルランド)

    2003年にケルティック・ウイスキー・ショップを創業したアリー・アルパインは、すでにスピリッツ業界で20年以上の経験がある。オンラインと実店舗で購入できる膨大な量の商品を日々選定しているが、その数は推定で3,000種類を超える。アイルランドやスコットランドの各蒸溜所と個別に緊密な協力関係を築いており、さまざまなレアカスクや限定リリースを調達できる。

     
    入賞

  • アシッシュ・セット/ザ・タージ・ホテルズ(インド)
  • ジョン・ヴァイン/ウェイトローズ(イングランド)
  • クレイグ・ディアーデン/ティンドラム・ウイスキー(スコットランド)

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    地区別の候補者も含めたアイコンズ・オブ・ウイスキーの全容はこちらから。

     
     

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