アイコンズ・オブ・ウイスキー 2024【第1回/全3回】

March 25, 2024

今年で第22回目を迎えた「アイコンズ・オブ・ウイスキー(以下IOW)」は、ウイスキーマガジンの発行元でもある英国パラグラフ・パブリッシング社主催の世界的なコンテスト。「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」が製品としてのウイスキーを対象とするのに対し、IOWは世界のウイスキー業界に著しい貢献を果たした企業、蒸溜所、人物、チームなどを表彰する。2024年の受賞者を3回に分けてご紹介。

 


 

ディスティラー・オブ・ザ・イヤー

提供:グレンケアン・クリスタル・スタジオ

アイリッシュ・ディスティラーズ(アイルランド)

アイリッシュ・ディスティラーズにとって、昨年は重要な1年となった。アイリッシュウイスキー屈指のブランドをいくつも保有するメーカーとして、その幅広いポートフォリオ全体から昨年だけで新たに12種類の商品がリリースされている。新発売の商品だけでなく、安全衛生やサステナビリティなどの分野でも目覚ましい進歩があった。責任ある飲酒習慣を訴えるため、ジェムソンがコメディアンのアシュリン・ビーを起用したキャンペーン「テイク・イット・ハンディ」は大きな話題を呼んだ。ハイネケンとの提携で始まった再生農業プロジェクトも、一流ウイスキーメーカーとしての強い責任意識を感じさせる事業である。

 
入賞

  • ヘブンヒル(アメリカ)
  • 峡州蒸溜所(中国)
  • ズイダム・ディスティラーズ(オランダ)
  • ディアジオ(スコットランド)

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    マスターディスティラー/マスターブレンダー・オブ・ザ・イヤー

    提供:ブリンディアーモ・グループ

    スティーブン・ウッドコック/グレンマレイ蒸溜所(スコットランド)

    スティーブン・ウッドコックの信条は、「適切な量を、適切な樽で、適切な時期に」リリースすること。スピリッツ製造に携わってきた15年の経験で培われた知見だ。昨年1年間だけ見ても、この原則はグレンマレイのチームが新たに発売した印象的な商品の内容にも大きく役立ったようだ。代表的な商品としては、「グレンマレイ トゥイステッドヴァイン」やカティサークの100周年を記念した「カティサーク センテナリーエディション」が挙げられる

     
    入賞

  • グレッグ・メッツ/オールドエルク蒸溜所(アメリカ)
  • 楊涛/叠川蒸溜所(中国)
  • ビリー・ライトン/アイリッシュ・ディスティラーズ(アイルランド)
  • イアン・ソーン/ザ・ゴスペル・ウイスキー(オーストラリア)
     

    クラフトプロデューサー・オブ・ザ・イヤー

    提供:オークバンク・プロダクツ

    バルコネス・ディスティリング(アメリカ)

    ウイスキー製造に乗り出してから、15年が経ったバルコネス・ディスティリング。一定の成功を収めたことで、じっくりと今後の展開について考える時期に来ているようだ。本来の主力製品であるアメリカンシングルモルトに焦点を絞り、地元テキサス州産の大麦モルトを調達開始。現地の自然環境や地域社会との健全なつながりを重視し、力強い品質が国内外市場で高く評価されている。

     
    入賞

  • ブラックウォーター蒸溜所(アイルランド)
  • カリントンミル蒸溜所(オーストラリア)
  • アードナムルッカン蒸溜所(スコットランド)

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    サステナブルディスティラリー・オブ・ザ・イヤー

    アードナムルッカン蒸溜所(スコットランド)

    アードナムルッカン蒸溜所は、サステナブルな機能性に主眼を置いている。生産工程全体に環境への負荷が低い工夫を組み込み、現地で調達できる再生可能エネルギーでうい好きづくりのすべてを賄う設計だ。糖化後の穀物を動物の飼料にしたり、二重包装を廃止したり、最近では138枚のソーラーパネルを設置するなど、スピリッツの製造が環境に与える影響を軽減するために妥協なく探求を続けている。

     
    入賞

  • 峡州蒸溜所(中国)
  • ミドルトン蒸溜所(アイルランド)
  • ヒンリクセンズ・ファーム蒸溜所(ドイツ)

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    ディスティラリーマネージャー・オブ・ザ・イヤー

    ヘザー・ティロット/サリヴァンズコーヴ蒸溜所(オーストラリア)

    オーストラリアのワイン業界でキャリアを始めたヘザー・ティロットは、タスマニアに移住してからウイスキー業界と出会い、サリヴァンズコーヴにジュニアディスティラーとして入社した。現在は蒸溜所長になったヘザーは、優れたチーム文化を築き上げることによって、蒸溜所の将来を支えている。ここ1年間はチームの人員増大と業務改善を通じて、量より質を重視するブランドの理念をあくまで維持してきた。ヘザーは

     
    入賞

  • マーシャ・リカリッシュ/アイアンルート・リパブリック蒸溜所(アメリカ)
  • コリン・ポピー/バリンダロッホ蒸溜所(スコットランド)

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    ビジターアトラクション・オブ・ザ・イヤー

    カリントンミル蒸溜所(オーストラリア)

    カリントンミル蒸溜所のビジター体験は、蒸溜所の豊かな伝統と革新性を探求できるような内容だ。最近も初めての出会いがもたらすインスピレーションに注目し、蒸溜所を見学しながら自分だけのウイスキーをつくるたセレンディピティ体験を蒸溜所ツアーに盛り込んでいる。蒸溜所はスタッフの育成にも力を注いでおり、教育目的のウイスキーセッションにもチーム全体で参加している。
     
    入賞

  • バッファロートレース蒸溜所(アメリカ)
  • 峡州蒸溜所(中国)
  • パワーズコート蒸溜所(アイルランド)
  • シングルトン・オブ・グレンオード蒸溜所(スコットランド)

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    シングルエステート・オブ・ザ・イヤー

    タイ・ウイスキー蒸溜所(デンマーク)

    タイ・ウイスキー蒸溜所は、2023年になって貯蔵庫内に製麦用の窯を増設し、すべての原料や工程を蒸溜所敷地内で完結させる100%シングルエステート蒸溜所への道を歩み始めた。シングルエステートであることが、真の意味でデンマークらしいテロワール主導のウイスキーづくりに欠かせない要件であると考えている。特注の軽量ボトルや太陽光および風力発電設備の設置など、一貫してサステナブルなウイスキー製造を実現するために包括的なアプローチを強化している。

     
    入賞

  • ロッホリー蒸溜所(スコットランド)

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    地区別の候補者も含めたアイコンズ・オブ・ウイスキーの全容はこちらから。

     
     

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