177号 テイスティングコメント 【前半/全2回】

September 10, 2021

from Issue 177

テイスティング:フィービー・カルバー、クリストファー・コーツ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

ベンロマック 21年  21年  43.0%

  • 蒸溜所名: ベンロマック蒸溜所
  • 地域: スペイサイド
  • 価格帯: £121-180
  • 入手可能場所: コアレンジ

フィービー・カルバーSCORE8.5

香り
砂糖煮した赤リンゴ、リッチなプルーン果汁、ウッズオールドネイビーラム、クリーミーなフルーツ、ナッツバー、プリン、クローブのスパイス。美味しそうな料理の匂い。
美味しそうな料理を思わせる味。栗、パルメザンチーズのスライス、クローブのスパイス。その後から甘いマデイラケーキ、セージ、チョコレートの刺激。
フィニッシュ
あたたかなフィニッシュで、余韻の長さはミディアム。肉っぽい感触や、栗やリンゴの砂糖煮などを感じさせながら、まろやかな余韻を残す。
コメント
甘くて美味しそうな食べ物の風味がとてもいい。五感を喜ばせてくれるウイスキー。

クリストファー・コーツSCORE8.6

香り
ほとんどカルバドスを思わせる濃厚な赤リンゴの香り。ダークチョコレートトリュフ。ゴールデンシロップ、クローブと醤油。シナモンとココアをまぶしたアーモンド。シロップ漬けのプルーン。かすかに木を燃やしたスモーク香。
口当たりはミディアムからフルボディ。ハニーコム、イチゴグミ、ピーナッツ、たっぷりのココア。マジョールデーツとヌガー。かすかに肉っぽい風味もある。
フィニッシュ
焼き栗、酸っぱいリンゴ、ココアなどの余韻がしばらく続く。
コメント
シェリー樽熟成の成功例。甘味、酸味、美味しそうな料理の風味が完璧なバランスで共存している。



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