ザ・グレンリベット ペアリング・ディナー

March 15, 2014

ザ・グレンリベットがフレンチレストラン「シェ オリビエ」とコラボレートして「ウイスキー・ペアリング・ディナー」を提案

市ヶ谷のフレンチレストラン「Chez Olivier(シェ オリビエ)」にて、ザ・グレンリベットがウイスキーを食中酒として楽しむディナーコースを企画したとのことでお邪魔させていただいた。
ザ・グレンリベットではこれまでもフードとのマリアージュを提案しており、小笠原伯爵亭でのスペイン料理とのマッチング和の食材との組み合わせ方など、オリジナリティあふれるウイスキーの楽しみ方を紹介してきた。
今回はその究極版ともいえる、ザ・グレンリベットのためのフレンチディナーコースである。ブランドマネージャーのクリスティアン・エルンスト氏は「一般的に、ウイスキーは食後に飲むものとされています。じゃあウイスキーが好きな人は食事が終わるまで我慢しなければいけないのでしょうか? そんなことはありません。もっと食事と一緒にウイスキーを楽しんでいただければと、今回ウイスキーにぴったりのコース料理をシェフに考えていただきました。もちろんこの料理でなければいけないということではなく、こんな風に飲むともっと美味しい、というアドバイスです」と語った。

まず運ばれてきた前菜は「生しいたけのタルト、ニシンと鰻の薫製、半熟卵」。キノコや薫製はウイスキーと良く合うが、思いがけない形で登場。しいたけのソテーの下に鰻の薫製のペーストとタルト生地。半熟卵はジンジャーブレッドのパウダーをまとっている。そこにニシンの薫製のピュレとパセリのソースが添えられている。こちらに合わせるのはザ・グレンリベット12年ノンピートウイスキーをあえてスモーキーな料理に合わせるという試みだ。
ピュレに魚の姿は見えないが、味わいには確かに上品な薫香がある。しいたけの土っぽさとタルトの香ばしさが、フルーティな12年に良く合う。
この際ウイスキーはトワイスアップよりも少し水が多めぐらいに加水する。ここまで思い切って水を足したことはなかったが、確かにウイスキーにあるフレーバーひとつひとつが膨らんで食材と馴染みやすく、舌の上で新しい味わいを創り出してくれる。なるほど、これは面白い楽しみ方だ。今回のディナーには、すべてのこのスタイルでウイスキーを合わせていく。

2品目の魚料理は「オマール海老 タンドリー風味、生ベーコンの香り、赤キャベツのエチュベ」…名前からするとかなりスパイスやスモークが強そうだが、非常に上品な仕上がりだ。合わせるウイスキーは15年フレンチオーク・リザーブ先ほどの料理は「フレーバーが似ていないから合う」組み合わせ、こちらは「似ているから合う」組み合わせとのこと。フレンチオーク樽由来のスパイス感が、柔らかいタンドリー風味とクリーミーなオマールと見事にマッチする。ベーコンはエスプーマ仕立てのムースになっており、ふんわりとスモークの香りを添える。さらにエチュベの甘みが味のボリュームを豊かにし、ウイスキーのフルーティな特徴を優しく引き出している。

3品目には肉料理、「ブレス産鶏のもも肉 冬のトリュフのコンティゼ、ウイスキーソース、鴨の温かいフォアグラと共に」、こちらはぐっと濃厚な味わいの一品だ。合わせるのは18年
トリュフは熟成庫を思わせる香りで、香ばしい鶏肉の皮と身の上に添えられている。フォアグラのクリーミーな旨みとコクのあるソース、そこにフルボディでシェリー香の高い18年がリッチなハーモニーを創り上げる。ウイスキーと料理に共通する蜂蜜のフレーバーが橋渡しの役割をつとめ、さらにセロリのピュレの青々しい味と香りがいいアクセントとなっている。

最後に登場したデザートは「スコッチコーヒーのデザート ザ・グレンリベット18年を使って」。ペアとなるウイスキーもやはり18年だ。
アイリッシュコーヒーにヒントを得て、コーヒーのムース、ホワイトチョコレートのエスプーマ、コーヒーとオレンジ風味のグラニテが層になっており、様々な食感と徐々に変化する味わいが面白い。それぞれの味がウイスキーの中にあるバニラやカラメルのフレーバー、熟した洋ナシの甘みとかっちりと組み合わされ、単なるデザートとは全く異なる、ストーリー性までも感じられる一品だ。

4種類の料理はどれも巧みにウイスキーの香りと味わいを引き出し、またザ・グレンリベットの奥深く多様な風味が食中酒として食事の楽しみの幅を広げた、素晴らしいコースであった。

シェフのオリビエ・オドス氏は、フレンチの王道とオリジナリティを織り交ぜた新しいメニューを創作しており、ミシュランの一つ星を獲得している。このようなウイスキーとのペアリングをテーマにしたメニュー作りも大変興味深いチャレンジだったと語ってくれた。
こちらの「ペアリング・ディナー」は4月30日までの期間限定展開。記念日や新しいウイスキーの楽しみ方の体験として、この白とオレンジを基調とした温かみあるレストランを訪れていただければと思う。

詳細
店舗名: Chez Olivier(シェ オリビエ)
住所:東京都千代田区九段南4-1-10 1F Tel 03-6268-9933
展開時期:4月30日(水)まで展開 1週間前予約(前金制)/4名様以上から
料金:1名 20,000円(「ザ・グレンリベット」、消費税、サービス料込)

 

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