191号 テイスティングコメント 【後半/全2回】

June 14, 2023

from Issue 191

テイスティング:ベサニー・ワイマーク、クリストファー・コーツ


世界のウイスキー業界を代表する評論家が、最近発売された多彩なカテゴリーのボトルを試飲して、詳細なテイスティングノートを作成した。今回紹介する中にも、きっとあなたを魅了する銘酒があるだろう。

※参考価格は主に英国で販売された実勢価格を表示しており、日本国内では為替の変動や入手経路によって価格が大幅に変わる場合がございます。あらかじめご了承いただき、あくまで目安としてご覧ください。


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Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。


推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。

※テイスティングの対象ボトルには、日本国内では入手ができない銘柄も含まれますのであらかじめご了承ください。なおテイスティングノートの内容は、あくまでテイスティングをした評論家の個人的な感想です。

トマーティン ポートカスク    46.0%

  • 蒸溜所名: トマーティン蒸溜所
  • 地域: ハイランド
  • 価格帯: £71-120
  • 入手可能場所: 英国

ベサニー・ワイマークSCORE8.3

香り
リコリス、ミルクチョコレート、ミントキャンディ。クリーム入りのコーヒー。よく熟れたモモやアンズ。バタークリームを乗せたバニラフェアリーケーキ。砂糖漬けにしたオレンジの皮、繊細な花の香り、かすかにヒラタケのようなキノコの匂いもある。
口当たりはミディアムボディ。サクサクのパイ生地とクリーミーなマッシュルームの風味。ミルク-チョコレートでコーティングしたキャラメルとコーヒークリーム。全粒粉パンと鴨肉の脂身。さらにかすかなリコリス、モモ、アンズ、レモンヨーグルトなどの風味もある。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。バターとアンズの砂糖漬けを乗せた全粒粉トーストのような後味がある。
コメント
麦の原料を連想させるパンのような風味が駆け回り、心地よい香味の土台を作っている。

クリストファー・コーツSCORE8.6

香り
ラズベリー入りのフロマージュ・フレ、生のブルーベリー、レモンキャンディ、スペアミント。白い花を思い起こさせる繊細な香り。潰したイチゴや、熱い麦汁などの匂い。
口当たりはミディアムボディからフルボディ。唾液を誘う全粒粉シリアルの風味がある。バターとラズベリージャムを塗った黒パン。フレッシュなブラックベリー、ファッジ、酸っぱいフルーツ(熟れる前のモモやホオズキ)。その底には、イチゴ味のグミキャンディやカシューナッツバターなどの味もある。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。ねっとりしたトフィープディングとピーナッツ。
コメント
簡単に言うと、スコッチウイスキーを飲む理由のようなものがすべて詰まったウイスキー。



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