TIBS2013 Bartenderインタビュー・4 毛利 隆雄氏
Tokyoインターナショナル・バーショー +ウイスキーライヴ2013(TIBS2013)のゲストバーテンダーインタビュー、最終回をお送りする。今回は「ジャパニーズ・レジェンド」毛利隆雄氏へお伺いした。
――日本バーテンダー界ではまさに「伝説」として、知らない人はいないほどの知名度をお持ちの毛利さんですが、TIBSにご登場されるとは想像されなかった方も多いかと思います。ご参加を決定された経緯をお聞かせ下さい。
毛利氏 NBA(日本バーテンダー協会)の岸会長、酒向さんからお誘いいただきました。昨年は参加できなかったものですから、今回は是非と。
――日本でのバーショーは第2回目となり、会場規模やステージプログラムもパワーアップしています。毛利さんがご来場者様だとしたら、何に注目されるでしょうか?
毛利氏 やはり前回を見ていないので正直なところはよく分かりませんが、こうしてチラシを見ていますととても面白そうですね。
毛利氏 ハバナ・マティーニですね。
(WMJ注: ハバナ・マティーニはラムをベースにした毛利氏のオリジナルカクテル。バーではチョコレートを添えて提供していただいた)
――同じくレジェンドとして海外からピーター・ドレリ氏が来日されます。ドレリ氏はご存知でしたか?
毛利氏 いえ、知りませんでした。同じサヴォイ・ホテルのエリック氏は良く知っていますけど。お会いするのが楽しみですね。サヴォイ・ホテルは一流ですから、素晴らしい方がいらっしゃるんだと思います。
――ライジングスターとして同じく銀座の耳塚史泰さんも登場されます。耳塚さんのことは早くからご存知だったかと思いますが、昨年の世界大会でアフターディナーカクテル部門で優勝されるなどのご活躍ぶりについて、どのようにお感じになりますか?
毛利氏 やはり、現在のバーテンダーは、勉強熱心で頑張り屋が多いですね。その代表である耳塚君は、絶対に勝てると思っていました。
――現在も3店舗で活躍されていますが、お店に立つのと同様に、若手の育成にもお力を注いでいらっしゃると思います。新人バーテンダーの方にまず最初に教えられることは何でしょうか?
毛利氏 小さいことは言わなくてもわかると思うので、まず、技術と味について教えます。味については、スタンダードカクテルを「私の味」で徹底的に教えます。
――「毛利さんの味」を教えていただけるのであれば、若い方も必死で学ばれるでしょうね。
とくに 毛利さんといえば、マティーニを連想される方が多いかと思います。一言で言い表すことは難しいかと思いますが、マティーニにこだわりを持つことになったきっかけや、マティーニをつくる際に守り続けている信念などがございましたらお聞かせ下さい。
毛利氏 カクテルの王様ですし、やはり飲む方が非常に多い。私はミスター・マティーニといわれた今井清先生の後輩でもありますので、今井先生のものではない、「自分のマティーニ」が作りたかった。私の思う「自分のマティーニ」とは、「おかわりが来るマティーニ」。納得がいくまで、材料選びからやりました。
――そして今、そのご自身のマティーニが「毛利マティーニ」として、世界中からこの一杯のために訪れてくる人が後を絶たない唯一無二のマティーニとして確立されたわけですね。
では最後に、 TIBSへ来場される方、またまだチケットのご購入をためらわれている方へ、毛利さんからメッセージをお願い致します。
毛利氏 お酒がお好きな方は是非ご来場されて、新しい発見をしていただきたいと思います。
――ありがとうございました。