ロイズが創業40周年を記念して、かつてないユニークな生チョコレート[碧Aoの肴(あて)]2種を販売中。個性豊かなワールドウイスキーと調和する生チョコは、いったいどんな味わいなのだろう?

文:WMJ

 

洗練されたチョコレートで定評のあるロイズ(ROYCE’)は、ウイスキーファンにもおなじみの国産ブランドだ。これまでも2017年にシングルモルトウイスキー「ポートシャーロット スコティッシュ・バーレイ」を使った生チョコレートを発売し、2021年には4種類のチョコレートからなる「ウイスキーの肴(あて)」でウイスキーとのマリアージュを追求している。

そんなロイズが、またしても驚きのチョコレートを開発した。「生チョコレート[碧Aoの肴(あて)]」は、創業40周年を記念したコラボレーション商品。好評だった「ウイスキーの肴(あて)」のチューニングをさらに深化させ、特定銘柄のウイスキーとペアリングさせる大胆な試みだ。

生チョコレート[碧Aoの肴(あて)forハイボール]。ハイボールの発泡感と絹のようなチョコレートの舌触りがやみつきになる。

単一のウイスキー銘柄を逆指名する発想も斬新だが、そもそも「碧Ao」には他のウイスキーとまったく異なる特性がある。ブレンドを担当したサントリー5代目チーフブレンダーの福與伸二氏いわく「一言で語り尽くせないほど、非常に複雑なウイスキー」。その魅力を2種類のチョコレートで引き出そうというのがロイズの狙いなのだ。

ワールドウイスキー「碧Ao」には、世界の5大ウイスキーが贅沢にブレンドされている。スコッチウイスキーは、アードモア蒸溜所とグレンギリー蒸溜所。アイリッシュウイスキーはクーリー蒸溜所。アメリカンウイスキーはジムビーム蒸溜所。カナディアンウイスキーはアルバータ蒸溜所。そしてジャパニーズウイスキーには山崎蒸溜所と白州蒸溜所が選ばれている。サントリーらしい「調和」だけでなく、飲み方を変えるたびに重層的な個性を現すのが「碧Ao」の特徴だ。

ブレンドした原酒には、それぞれ重要な役割がある。スコッチウイスキーはスモーキーでスパイシーな厚み。アイリッシュウイスキーがその複雑さを増幅させ、アメリカンウイスキーが華やかな香りとバニラの味わいを加える。その味わいと口当たりをカナディアンウイスキーがやわらげ、ジャパニーズウイスキーが全体をまとめる。このような風味の重なりが、氷やソーダを加えることでさまざまな変化を見せるのだ。

 

重層的な個性を引き出す生チョコレート

 

世界5大ウイスキーの個性が、1杯のグラスに同居する「碧Ao」。特に人気の楽しみ方であるハイボールとオンザロックを想定し、それぞれの個性に合わせた2つの生チョコレートが開発された。

華やかに香り立つ「碧Ao」のハイボールは、ほのかなスモーキーさも漂う。その繊細な個性に負けないように、甘さを抑えたビターテイストな「生チョコレート[碧Aoの肴(あて)forハイボール]」が作り上げられた。酸味や渋みが少なく、濃厚なカカオ感がハイボールの爽快感を引き立てる。ハイボールの発泡感と絹のようなチョコレートの舌触りが面白く、その余韻でさらに杯を重ねたくなる。

生チョコレート[碧Aoの肴(あて)forロック]。濃厚なホワイト生チョコレートが、バニラのような樽香を引き立てる。

サントリーでウイスキー原酒生産部部長兼ウイスキー事業部部長を務める佐治清三氏は、「生チョコレート[碧Aoの肴(あて)forハイボール]」について次のように語っている。

「生チョコレートのビターさが『碧Ao』のハイボールを引き立て、ほのかなスモーキーさとともに心地よく口に残る余韻が魅力です」

そしてハイボールとはやや異なり、甘さを含んだ複雑で厚みのある味わいを楽しめるのが「碧Ao」のオンザロックだ。そこで「生チョコレート[碧Aoの肴(あて)forロック]」は、濃厚なホワイト生チョコレートの甘さやミルクとカカオの風味にこだわっている。バニラのような樽香に合わせて、ココアバターの風味が絶妙な一体感を生み出す。互いの個性が響き合い、余韻を豊かに広げてくれる味わいだ。

サントリーのウイスキー事業部でシニアスペシャリストを務める佐々木太一氏は、「生チョコレート[碧Aoの肴(あて)forロック]」について次のように語っている。

「生チョコレートの豊かなミルク感が、『碧Ao』をロックで味わった時に感じるバーボン由来のバニラ香に抜群にマッチします」

多様で贅沢なフレーバーが、「碧Aoの肴(あて)」で上品に引き出される。ワールドウイスキーとのマリアージュを確かめた後は、そのブレンドに使用された世界5大ウイスキーとペアリングする旅に出かけてもいいだろう。

この2種類の「碧Aoの肴(あて)」は、それぞれ20粒入りで各864円(税込)。自分へのご褒美にも、ウイスキー党へのちょっとした贈答品にもぴったりだ。生チョコレートとウイスキーの新しい絆を味わってみたい。